"海なし県"で養殖「まえばしヒラメ」は至高のおいしさ!実はグルメスポット前橋の穴場6選
群馬県前橋市の「食」が面白い。古くから地元の人に愛されてきた名店もいくつもあるが、ここ数年、おしゃれで、新しい店が何軒もオープンしている。前橋出身の筆者としては、紹介したい店はいくらでもあるのだが、キリがないので、この記事では、「ここ数年でできた新店」「しゃれオツ系」にしぼって紹介したい。 【総数38枚】住居一体の複合施設「まえばしガレリア」は何に見える?フレンチにスペイン料理にカレー……前橋で人気のグルメスポット
老舗「白井屋旅館」が現代アートホテルとしてリニューアルオープン
18歳で前橋を離れ、すでに人生の大部分は東京で過ごしている筆者だが、もちろん生まれ故郷には愛着がある。子どもの頃、お祭り騒ぎのような賑わいを見せていた商店街が衰退し、帰省のたびにゴーストタウン化していくことには一抹のさみしさを感じていた。同時に仕方ないとも思っていた。新幹線も通っていない(上越新幹線の群馬県内の駅は「高崎」と「上毛高原」)、なんの特徴もない地方都市に誰が、用事もないのに訪れるというのだ。 その前橋に大きな転機が訪れたのは、2020年12月のことだ。300年以上の歴史を誇った「白井屋旅館」が廃業後、70年代の既存建物を、今をときめく建築家の藤本壮介氏が改装を手がけるかたちで、「白井屋ホテル」がオープンしたのだ。同ホテルの特徴は、なんといっても国内外のアーティストやデザイナーが協演を果たしているところ。 たとえば、4層の床を抜いた吹き抜け大空間には、アルゼンチン出身の現代アーティスト、レアンドロ・エルリッヒ氏による煌びやかな作品《ライティング・パイプ》が張り巡らされている。エルリッヒ氏は、さらに、唯一無二の"泊まれるアート作品"であるコラボレーションルームも手がけた。 フロントには、現代美術家の杉本博司氏の代表作「海景(かいけい)」シリーズから写真《ガリラヤ湖、ゴラン》が掲げられ、ゲストを出迎える。新設された建物の屋上部分に設置された、宿泊のゲストのみ入ることができる小屋には、現代美術家の宮島達男氏の立体作品が飾られている。いま紹介したのはほんの一部。とにかく至るところにアートが点在している。