<鈴村健一>「ガンダムSEED」 シン・アスカの「難しさ」 20年経て見えたもの
人気アニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの完全新作となる「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」が1月26日に公開された。新作は「機動戦士ガンダムSEED」の続編「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の主人公の一人であるシン・アスカの活躍が描かれることも話題になっている。シンは精神的に不安定なところもあるキャラクターだ。シン役の鈴村健一さんは、約20年前に演じる中で「難しさ」を感じていたという。鈴村さんに「SEEDシリーズ」、シンへの思いを聞いた。 【写真特集】鈴村健一の写真 シンが活躍! 新MS 超話題の「SEED FREEDOM」 カット一挙公開
◇「SEED」への“感謝”
「機動戦士ガンダムSEED」は2002年10月~2003年9月に放送され、“21世紀のファーストガンダム”とも呼ばれている。鈴村さんは「SEEDシリーズ」に「普遍的な魅力」を感じているという。
「僕はファーストガンダムを見ていたので、ファーストのリブートであることを感じるところが確実にありました。その偉大なファーストガンダムを、今の空気感で描いたらどうなるんだろう?とファンだったら誰もがイメージしたでしょうし、当時の答えの一つだったと思います。『SEED』の魅力的な部分は、メロドラマであることです。毎回、30分の中に山や谷があり、最後は分かりやすく引きがある。端的に言うと、王道のドラマツルギーがあって、僕もハマって見ていました。やっぱり王道はいい!と感じていましたね。だから今見ても、色あせていない。普遍性もあると感じています」
劇場版は、2006年に制作が発表されたが、その後は長らく続報が途絶えていた。2021年5月に「機動戦士ガンダムSEED」の20周年を記念した新プロジェクト「GUNDAM SEED PROJECT ignited(イグナイテッド)」が始動し、劇場版が再始動することが発表された。2023年7月、ついにタイトルと公開日が発表された。
「劇場版が制作されると聞いたのはもう20年ぐらい前ですが、その時は衝撃を受けました。あのムーブメントが一番盛り上がっていた最中に劇場版が発表され、すごいことが起きそうだ!と思ったことを覚えています。そこから20年がたちましたし、いよいよ動く……と聞いた時、最初はまだ本当にやるのか分からないとも思ったんです。20年近く待っていたので、本当にやるのだろうか?という気持ちがあって、少しずつ情報が流れ、本当にやるんだ!という機運が高まり、アフレコができて、やっぱり本当にやるんだとなったのが正直なところです。アフレコを終えた今は、いよいよ公開されるという高揚感があります。20年前に大ヒットした作品のリブートではなくて、地続きの作品です。公開前の気持ちとしては、どんな反応なんだろう? どんなふうに見ていただけるのだろう?と想像すると、すごいことに立ち会えるんじゃないか!となっています」