リオ五輪・男子体操日本代表帰国会見(全文1)団結力を持ち信じて戦った
団体、予選4位からの金メダル 舞台裏でのエピソードについて
TBS:はい、ありがとうございます。今、皆さん予選についてのお話、触れていましたが、内村選手は試合前に、金メダルの鍵は予選1位通過だとおっしゃっていましたよね。でもまさかの4位通過。でも、そこから立ち直った一番の理由というのはいったいどこだったのか、教えてください。何か皆さんの中で話し合ったのか、舞台裏で何かあったのか。エピソードがあればよろしくお願いします。 白井:全員で何か話し合ったっていうことは特にないですけど、もう本当にみんな言葉にしなくても通じ合ってるものがありましたし、僕の中では最終ローテがゆかになったので、もう自分が最後で見せつけるしかないと思って、もう本当にピンチはチャンスじゃないですけど逆に自分で、自分が最終ローテで勢いづけれるっていうチャンスだと思って、4位通過をいいふうに捉えて決勝をやりました。 加藤:やっぱりここの4人はロンドンを経験していますし、健三も世界選手権を経験していますし、世界の舞台の怖さというものをしっかりとみんな分かっていたので、それを踏まえて予選ではあまり普段からしないようなミスが出ていて、それを、裏を返せばいつもどおりにやれば失敗しないというようなことはみんな分かっていたので、本当にいつもどおりに修正して、気持ちの面も整えてやった結果だと思います。 内村:予選で出たミスっていうのは全部原因が分かってて、そこをうまくみんな冷静に、自分自身で捉えられていて、そこさえしなければ確実に取れるなっていうぐらいの点差だったので、そこをみんな1人1人、自分の中で理解して、そこを団体決勝でうまく合わせられたっていうところだと思うので、特にみんなで何かを話したっていうのはなかったです。 田中:1人1人、持ってる力を発揮できれば勝てると信じていたので、あとは話し合うとかはなかったですけど、円陣でチームみんなで気合を入れて、で、決勝に臨んで、僕自身は平行棒、鉄棒とつなげればあとはゆかは心強いと思って、あとは託す気持ちでやりました。 山室:だいたい言われちゃったんでないですけども、本当に、最終ローテがゆかになったっていうのがやっぱり、ある意味良かった部分なのかなと。鉄棒さえ乗り切ってしまえばあとは最後に点数が取れる種目だったので、そこが良かったんだと。あとは円陣を組んで、航平がすごく大きな声で盛り上げてくれたのでそれが良かったのかなと思います。 TBS:ありがとうございます。では続いて、個人でメダルを獲得しました内村選手と白井選手に伺いたいと思います。まず内村選手、世界大会では8連覇と圧倒的な成績を残されてきましたが、今大会ではベルニャエフ選手と僅差での金メダル獲得となりました。この試合展開というのはご自身で予想されていましたか。 内村:オレグ選手が強いことはもう2013年辺りから世界のみんなが知っていて、僕を倒せるのはあの選手しかいないだろうっていうのを毎年言われてて、でもずっと彼はミスが出ていて、なかなか結果を残すことができなくて、ようやくこのオリンピックでうまくそこを合わせてきたなっていうのがあって、予選でとてつもない点数をたたき出していたので、間違いなく個人総合もうまく合わせてきて、僕を倒しにくるだろうなっていうのは思っていたので、ここまで激闘になるとは思わなかったですけど。でもこの試合内容で体操の難しさ、面白さっていうのがいろんな人に伝えられたと思ったので、そこは結果以上に僕が求めていたものなので、そこが今回はすごくうれしかったです。 TBS:やはりとても脅威に感じる選手ということでしょうか。 内村:いや、もう2013年から脅威には感じていて、僕は結果にはそこまでこだわっていなかったし、でも今回、勝つことができて世界にも、もう僕が、次回は僕が勝つことはできないだろうっていうふうにもう思ったと思うし。でも、やっぱり僕の中ではオリンピックも勝ちたいっていう思いはあったので。やはり着地を止めることっていうのは、すごく大事なことだなっていうのはかなり思いました。