パンパシIやベイカレC株が急伸、セブンのMBO観測で指数採用期待
(ブルームバーグ): ディスカウント店「ドン・キホーテ」を展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスや総合コンサルティング会社のベイカレントなどの株価が13日午後の日本株市場で急伸した。日経平均株価に採用される小売り大手のセブン&アイ・ホールディングスに経営陣による買収(MBO)観測が浮上し、今後の指数構成銘柄の入れ替えの可能性をなどを見込む買いが膨らんだ。
午前は1.6%安まで下げる場面があったパンパシI株は、午後に入り一時3.4%高まで上昇。ベイカレ株も6.2%高、ソフトウエアのテストサービスを手がけるSHIFT株も4%高と上げ幅を広げた。
セブン&IがMBOによる株式非公開化を検討していることがブルームバーグの取材で分かった。創業家の伊藤家や伊藤忠商事などが出資し、銀行融資と合わせ総額9兆円規模で全株式を買い取る。複数の関係者が13日までに明らかにした。
セブン&アイは日経平均の採用銘柄のため、非公開化が実現すれば、他の企業に入れ替わることになる。
オルタス・アドバイザーズで日本株戦略責任者を務めるアンドリュー・ジャクソン氏はパンパシI株の急伸について、日経平均に採用されれば大量のパッシブ運用による買いが入り、指数採用のステータスは日本企業にとって非常に大きな意味を持つと述べた
大和証券の橋本純一チーフクオンツアナリストも、セブン&アイが上場廃止となった場合は別の銘柄の補充という形になると指摘し、採用される可能性があるのはSHIFTとパンパシI、ベイカレントの3社だとの認識を示した。
橋本氏は1日のリポートで来年4月に実施される日経平均の定期見直しの内容を予想しており、消費セクターは不足感が強く、セクターバランスが考慮される場合は採用の可能性があると分析している。
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Haruka Iwai