立民・野田佳彦代表 企業・団体献金禁止“抜け穴”指摘に歯切れ悪く「今ギリギリのところで調整している」
立憲民主党の野田佳彦代表(67)が8日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。企業・団体献金の禁止について言及した。 企業・団体献金禁止の是非を巡り、立民、日本維新の会、共産の野党3党は禁止で一致。国民民主党の玉木雄一郎代表は、立民の法案について、禁止する対象から政治団体が除外されているとして“抜け穴”があり「実効性がないのではないか」と共同での法案提出を見送る考えを示している。立憲民主党の企業・団体献金禁止法案では「会社・労働組合・その他の団体(政治団体を除く)が政治活動に関する寄付や政治資金パーティーの対価の支払いをすることを禁止」としている 一方、自民、公明両党は、立民が求める企業・団体献金禁止の是非を巡り、有識者に議論を委ねることを確認し、事実上、結論を先送りする方針。小泉進次郎政治改革本部事務局長は「われわれはそもそも禁止すべきだと思っていない」としている。 フジテレビの梅津弥英子アナウンサーは「(政治団体を除く、としているということは)企業や労働組合が自ら政治団体をつくって、そこを通じて政党や国会議員の後援会などに献金をすることができると。これでは抜け穴ではないかという指摘があります。番組が調べたところ、2023年の収支報告書では労組系の団体から複数の立憲民主の議員の後援会に対して7000万円以上の献金があったことが分かっています。こうなると、やっぱり抜け穴に見えてしまうんですが、やはりこうしないと(政治団体を除く、の文言を入れないと)政治を続けられないということなんでしょうか?」と野田氏に質問。 野田氏は「抜け穴をつくろうと思ってる提案(法案提出)ではないんですよね。このいわゆる政治団体を除くという表現は、立憲民主の案だけではないんです。これはもともとの維新案にも共産案にも出てきます」と言い、「それは自由な意思に基づいて政治団体をつくって自発的に寄付をするような、まさに政治活動の自由の根幹にかかわることまでを否定することはできないだろうということがあって、またそういう政治団体もたくさんありますので、そのことを意識しての“政治団体を除く”なんです」と説明。「企業であるとか労働組合について明確に書いてあるように、あるいは雇用関係の不当利用等による寄付も条文で書くことなどによって、いわゆる大口については断とうという意識があるんですけれども。だから、これ法律的にね、個人の意思でつくった政治団体が自発的に寄付する場合を除かざるを得ないんでね。その時、政治団体を除くという言葉をどうするか、維新の皆さんも今、知恵を出していると思います。われわれも知恵を出しているところで、明日(9日)に法案を提出するので、どこまでその知恵が出せるかというところで今ギリギリの段階だということです」と述べた。 これに元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が「企業が政治団体をつくって、実際にそういう企業がありますけれども、企業が政治団体をつくって、その政治団体が政党に寄付するっていうことも認められることになりますけれども、自由な意思で企業が政治団体をつくることは認めるわけなんですね?政治団体をつくって、そこから寄付するということは認めるということなんですか?」と聞くと、野田氏は「自由な意思で会費を徴収をして、任意の下で。ええ、企業のお金で。一定程度そうせざるを得なくなってくると思います」と答えた。橋下氏が「そこは認めてしまうということなんですね?」とツッコむと、「だからそこをどうするかというところを今ギリギリのところで調整しています」と返していた。