相手をほめるのが苦手…得意に変える4つの方法【臨床心理士が解説】
体と同じく、ココロも健やかな状態でいたいものだけど、メンタルケアは何かと根性論や「気の持ちよう」で語られがち。悩みは、実は心理学的なテクニックで対処できるものも多いという。そこで、臨床心理士の南 舞さんが、読者のお悩みに具体的な対処法をレクチャー。今回のお悩みは、『相手をほめたり、持ち上げるようなコミュニケーションが苦手なんです』という30代女性の場合について。 【写真】考えすぎは裏目に出やすい?「ネガティブ思考」を止める方法
相手をほめたり、持ち上げるのが苦手なわたし…
相談者Bさん:「相手をほめたり、持ち上げるような言葉をかけられない……」 私の働いている職場では『お互いをほめあおう』という雰囲気が強いのですが、それが苦手です。 どんな言葉をかけたら良いのか悩むし、相手をほめることで『そんなことないですよ』と否定されたら気まずいし、上から目線だと思われてしまうのではないだろうかなど、色々と考えてしまいます。 それに、上司や先輩をほめたたえる=媚を売るような感じがしたり、相手を喜ばせるためにほめるというのもそれでいいのだろうかとか……考え始めると分からなくなってしまいます。 臨床心理士・南さん:「ほめるという行動への固定観念を外してみませんか?」 Bさん、ご相談くださりありがとうございます。 最近は仕事だけでなく、子育てやパートナー、友人などあらゆる人間関係において『ほめて育てよう』とか『ほめることが良い』という風潮がありますよね。 相手の良いところを認めてほめるというのは素敵なことだと思うのですが、あくまで相手とのコミュニケーションを深めるための手段にしか過ぎないと思うんです。 ところが、ほめることの良い面しか取り上げられなかったり、ほめるが目的になってしまっているような傾向があり、そういった背景からほめることを強要されているような雰囲気や『ほめなければいけない』という思考を強くしてしまうのかもしれませんね。 とはいえ、相手からほめられるなどのポジティブな声かけをされたらうれしいものですし、スムーズな人間関係を育むのにも役立つのも事実なので、うまく使えるとBさんの職場での人間関係にも役立つのではないかと思います。 そこで、ほめることが苦手な人に向けて、具体的にどんな方法があるのかをお話ししていきたいと思います。