アニメ『ささ恋』先輩の親友視点で感じる作品の魅力、今後は「ギャップ」にも注目【小松未可子さんインタビュー】
テレビ朝日系全国ネット“NUMAnimation”枠にて放送がはじまった新作TVアニメ『ささやくように恋を唄う』について、放送開始を記念して水口亜季役・小松未可子さんのオフィシャルインタビューが公開に。 【画像】明るく振る舞う一方、最新話ては…インタビューカット(全5枚) 作中バンド『SSGIRLS』の一員として、そして依の友人として本作を彩る明るい振る舞いが魅力的な亜季を演じる上で心がけたこと、そして自身との境遇に照らし合わせた思いなどが語られている。 ――原作をご覧になったときの感想はいかがでしたか? 小松未可子さん(以下、小松):どの登場人物に焦点を当てても、“尊い”しかなかったです(笑)。私にはこういう経験はなかったんですが、どこかで経験したかのような、自分の青春の1ページにあったような感覚になりましたし、きっとどんな方にも刺さる作品なんだろうなと思いました。
作品への共感と登場人物への思い
――かなりキュンとした感じですか? 小松:キュンキュンしっぱなしでした! だからこそ、誰にも傷ついてほしくないという思いが芽生えましたし、どの登場人物にも幸せな結末を迎えてほしいと願いながら読んでいました。本当に心がきれいに洗われる作品です。 ――亜季については、どんな人物だととらえましたか? 小松:最初は、依とひまりという主人公ペアの視点で読んでいたので、亜季は頼れる友人のポジションなのかなと思ったんです。依のことをいつも気づかっていて、空気も読める。ひまりとの関係を応援するし、背中を押してあげることもある。その一方で、気を使いすぎて自分の本心を閉じ込めがちにも見えました。しかも、その気持ちをまわりに悟られないようにしているのに、結構溢れ出てしまうというのがいじらくして。亜季には亜季の物語があるんだなと感じて、そんな亜季を支えてあげたいなって思うようになりました。依にとっての亜季のポジションになりたい!という感じですね。 ――確かに、当初はSSGIRLSのムードメーカー的な印象が強かったですが、第2話、第3話と、亜季は亜季で何かを抱えているのかなと思わせるシーンがありました。 小松:そうなんです。きっと「あれ?」と思った方も多いと思います。知らない間に別方向から矢印が飛んできたような展開にドキドキしました。 ――役作りとしては、どのようなことを考えましたか? 小松:キャラクター紹介にもあるように、亜季もまた“ひとめぼれ”の経験がある子です。話数を重ねるごとにその思いが少しずつ見えてきて、ついつい感情が漏れ出てしまうこともあるんですが、亜季自身はその感情をひた隠しにしているので、その部分はあまり意識しないようにしました。 ――あくまでも亜季はムードメーカーであり、依のよき理解者であるほうを大事にされたと。 小松:そうですね。音響監督さんからも表に出しすぎないようにとディレクションがあったので、アニメーションと演出に委ねられる部分は委ねようと思って演じました。 ――依からひまりとデートをすると報告されたときや、依が告白したことを聞いたときの反応がそうだと思いますが、亜季はどういう感情なのかいろいろと想像をかき立てられました。 小松:ひまりに告白したことを聞いたときのリアクションは、何度かリテイクがあったんです。亜季の表情が見えにくくなっているんですが、この表情がない部分を出しすぎないでほしい、と。確かに、依とは友達なのだから感情がなさすぎるのも変なんですよね。かといって、そこで感情をあらわにしてしまうような子ではない。そのさじ加減が難しかったです。 ――しかも、そのあとは何事もなかったかのように普通の会話をしていますからね。 小松:そうなんです。あまり考えすぎないようにはしていましたが、このシーンに関してはどれぐらい感情を見せるか、40%なのか50%なのか、あるいは30%くらいなのかと、かなり慎重になりました。 ――明るく依を励ます一方で、その内面はとても繊細そうです。 小松:のちのち、モノローグなどで亜季の気持ちが見えてくるところがあるんです。彼女のシリアスさもどんどん増していって、彼女のギャップも目に見えて出てくるので、ぜひ亜季のドラマにも注目していただきたいです。