三井物産がマクドナルド向け物流に参画 米企業の日本法人など3社を数百億円で買収
三井物産は25日、日本マクドナルドに原料を供給する物流会社、米HAVIグループの日本法人1社と台湾法人2社の全株式を取得すると発表した。2025年3月期中に手続きを完了する予定。買収額は非公表だが数百億円の上るとみられる。三井物産傘下になるのを機にマクドナルド以外の外食チェーン向けも開拓し収益力の強化を図る。 HAVI日本法人は10年に設立されて以降、日本マクドナルドとの資本関係はないが、バンズやパティなどの原料や包材などの物流全てを担ってきた。三井物産も日本マクドナルドの冷凍ポテトを20年以上輸入してきた実績があり、HAVI日本法人や台湾法人とも長年取引があった。三井物産がマクドナルド、HAVI双方と関係性があったことから、今回の株式取得に結びついた。 今後、中間流通コストを減らしたり、物流経路を効率化したりするなどして日本マクドナルドのサプライチェーン（供給網）を強化する方針。また、人口減で国内の食品向け物流市場は成長が望めないことを踏まえ、日本マクドナルド以外の外食チェーンも開拓し、共同配送の実現などを通して収益力を高める。（佐藤克史）
