射殺未遂事件「すべて間違っている」 山健組組長、初公判で全面否認
神戸市内で2019年、指定暴力団山口組系の組員を銃撃したとして、殺人未遂と銃刀法違反（発射・加重所持）の罪に問われた山口組系「山健組」組長の中田浩司被告（65）の裁判員裁判の初公判が8日、神戸地裁（丸田顕裁判長）であった。中田被告は「すべて間違っている。私は犯人ではない」と起訴内容を否認した。 【写真】シャブ、当たり屋で稼いだ自分にさらば カタギになった男性 起訴状によると、中田被告は19年8月21日午後6時15分ごろ、山口組の中核組織「弘道会」の神戸市中央区にある施設前で、50代の同組員を殺害しようと拳銃で実弾6発を発射し、うち5発を腹や肩に命中させ6カ月の重傷を負わせたとされる。 裁判の争点は、中田被告が犯人かどうかに絞られている。 検察側は冒頭陳述で、中田被告の山健組は当時、指定暴力団神戸山口組の中核組織で、弘道会とは対立状態にあったと指摘。現場の防犯カメラに映っていた犯人とみられる人物の服装と、事件当日昼の被告の服装が同じだ、などと主張した。 一方、弁護側は「犯行に及んだとする直接証拠がない」などとして無罪を主張した。
朝日新聞社
