【2024年注目選手リスト】大阪ガス・三井健右“3度目の正直”に賭ける 近本・鳥谷との出会いに刺激【社会人野球 野手】
“3度目の正直”に賭ける男がいる。社会人年間首位打者でベストナインにも選出された大阪ガスの三井健右(25)。ドラフト注目候補として名前が挙がるも2022年、23年は指名漏れ。社会人で輝かしい実績を積んだ今年こそ、の思いは誰よりも強い。新年早々、三井の熱き胸の内に迫った。 【画像を見る】優勝パレード初体験の声 近本「存分に楽しむ」サトテル「みんなの顔が近い」平田ヘッド「お疲れ生ですー」 2023年は最高の結末だった。11月に行われた社会人野球の日本選手権。大阪ガスの4番DHとして全試合出場し、18打数9安打、驚異の打率.500をマークして首位打者を獲得。チームの2年ぶり日本選手権優勝に大きく貢献した。 三井は2023年公式戦トータルでも、打率.489をマーク。社会人年間首位打者に輝き、自身2度目のベストナインにも選ばれた。「日本一にもなって、個人的にもタイトルを取らせてもらった。いい1年だったかなと思う」
大阪ガスの先輩 近本光司の練習姿に「衝撃」
三井はいわゆる野球界の王道を歩んできた。高校野球界の名門・大阪桐蔭高から立教大へ。2年春には東京六大学リーグでホームラン王に輝いた。大学時代は、のちにプロで活躍する投手を打ち崩している。楽天の早川(早大)、DeNAの伊勢、入江(ともに明大)、ロッテの鈴木、楽天の高田(ともに法大)ら、錚々たる面々からホームランを放った。 ドラフトが解禁された2022年、翌23年もプロの扉が開かれることはなかった。そんな時、打撃のヒントとなる出会いに恵まれた。大阪ガスOBで、38年ぶり日本一に輝いた阪神タイガース不動の1番打者、近本光司の打撃練習を目の当たりにした時だ。 「衝撃を受けました。小さい体でこれだけ飛ばすんだ、と。体の使い方であったり、トップの位置からボールをとらえるまでの速さ。こういう選手がプロの1軍で活躍するんだと思いました」 近本に加えてもう一人、虎のレジェンドの助言も大きかった。左投手への対応に苦労していた三井は、パナソニックとの練習試合の際、相手側の許可をもらって鳥谷敬コ―チに話を聞いた。