永瀬廉・坂東龍汰・前田拳太郎が作り上げた“3人だからこその空気感”「もっと一緒にいたかった」
永瀬廉と坂東龍汰と前田拳太郎。3人の会話はとてもテンポが良く、心地が良い。ひとりがはしゃげば、ふたりは笑ってツッコみ、ふたりが“やんややんや”と盛り上がれば、ひとりが穏やかに見守る。永瀬は坂東のことを以前共演した映画『弱虫ペダル』の名残なのか、役名の「鳴子くん」と呼ぶ。そこに不思議と親しみがにじむ。一方でそれぞれが、互いについて率直に褒める。その関係性はまさに映画『ふれる。』の主人公である秋、そして 諒、優太の関係と似ているようにも思える。 【全ての写真】永瀬廉・坂東龍汰・前田拳太郎の撮り下ろしカット 映画『ふれる。』は、幼馴染の青年3人が不思議な生き物「ふれる」を介して心を繋いでいく物語だ。 秋を永瀬が、諒を坂東、優太を前田が演じる。それぞれがオーディションを受けて勝ち取った本作にどのように臨んだのか。話を聞いた。
三者三様、オーディションへの向き合い方
――今回の役はオーディションで決定したとのことですが、オーディションの前に準備していたことをそれぞれお伺いしたいです。 永瀬廉(以下、永瀬) 正直、最低限のことしかしてないんですよ。 坂東龍汰(以下、坂東) ははっ。 前田拳太郎(以下、前田) さすがです(笑)。 永瀬 台本を読んで、セリフを覚えて「よし、いこう」でした。どう? 前田 僕は気合い入りすぎて、台本がいらないぐらい練習していきました。 坂東 そうだよね。僕は舞台と収録が被っていたんですけど、舞台の役柄の台詞量がとんでもなくて…『ふれる。』の台本を呼び始めた時は少しこんがらがりました(笑) 永瀬 ぶっ壊れてんだ。じゃあまだ直ってないな。 坂東 直ってるわ!(笑) 大丈夫かな、という不安もあったんですけど、2人と掛け合いしてみたら、一気にその不安がなくなりましたね。 永瀬 オーディションはどうだった? 坂東 オーディションは…………。 永瀬 もう覚えてないんだ? 坂東 ちゃんと覚えてる(笑)オーディションの時は、すごく気合いが入っていました。そのとき、帰省する予定だったんですけどチケットもキャンセルして、絶対落ちたくない、というその一心でオーディションを受けました。 永瀬 俺もその気持ちはありました。 坂東 おい! 乗っかるな!(笑) 永瀬 気合は入りますよ、そりゃあ。ただ、オーディション段階だと良くも悪くもセリフを入れる以上にできることがなくて。だからこそ、そんなに緊張せず、リラックスしてできたかな、とは思います。 ――オーディションに実際に受かった時の声と、アフレコ本番に入るとなったときの声とは違いはありませんでしたか? 前田 オーディションで選んでいただいたので、そのままです。 坂東 僕も。それが正解なのかなって。 オーディションを受けた後にボイスのガイド入りの映像を頂いたのですが、プロの方々の声に圧倒されて自分を見失いそうになった瞬間もありましたが(笑) 前田 ちょっと分かります。持っていかれますよね。 坂東 ガイドに寄せた方がいいのかな? とか。 永瀬 それは思うよね。 坂東 結果的には、自分らしく臨むことができたと思います。