永瀬廉・坂東龍汰・前田拳太郎が作り上げた“3人だからこその空気感”「もっと一緒にいたかった」
衝撃を受けた? 坂東のアフレコでの情熱
――お三方で一緒にアフレコをされることもあったとのことですが、その際のエピソードなどがありましたらお伺いしたいです。 永瀬 実際に作中の3人の関係性のような雰囲気でやれていたな、と思います。初日からわりと柔らかい雰囲気でお芝居できたかなという感覚はありましたね。 ――特に声のみのお芝居とかで戸惑ったり、ということはありませんでしたか。 前田 やっぱり、お芝居をしようとすると、体がどうしても動いてしまいますね。 永瀬 わかる、わかる。 前田 そうすると感情的なシーンは台本をめくる音が入ったり。ちょっと足を踏み直したりするのも怖かったです。そういうところは、普段のお芝居と違って難しかったです。 坂東 結構、怒られてたもんね。 永瀬 いや、あなたもだよ。 坂東 フフッ(笑)。 永瀬 走っているシーンがあるんですけど、実際にこの人もその場で走るから、足音も全部入っていたんですよ。やっぱり、劇中で秋たちが走っているシーンは、僕らも息切れの演技をしているからしんどいんです。けど、この人(坂東)の足音のせいで全部やり直しになりました。 前田 ヘッドフォンをしていても、生の足音が聞こえてきましたもんね。 永瀬 うるさいな、と思いながら。 坂東 廉は気合入りすぎて、すぐ前に出ちゃう。マイクに突撃しちゃって、15回ぐらいリテイクしていました。 永瀬 そんなにしてない。 坂東 ちょっと盛りました(笑)。 永瀬 ちょっとどころじゃないから!(笑) レコーディングの癖で、あのマイクってほぼキスしているぐらい近いから、その名残で、もう唇をつけたくなるんです。 ――そうすると音が入ってしまうってことなんですよね。 永瀬 近すぎて声が少し変な感じに録れてしまうのかな、というところはあります。 ――坂東さんいかがでしたか、声だけの演技というのは。 坂東 まず、台本が普段読んでいる台本とは違って、特徴的なんですよね。初めて見たんですけど、自分のセリフがどこにあるのかが分からなくなっちゃって。廉は2回目だから見慣れてるんだろうけど。 前田 毎回、同じところにセリフが書いてあるわけじゃないですもんね。 坂東 「んっ」とか「はっ」とか体の動きに合わせて小さい声が途中に入ってくることがあるんですけど、それが誰の声なのか分からないという。あと細かいリアクションを忘れたり。大体1ページから2ページぐらい一気に録っていくんですけど、そのスピード感についていくのが難しかったですね。 永瀬 普通の台本って多分、縦書きの台本で、役名があってその下にセリフがあるけど声優の台本って上下にセリフがあったりするんで、下の方のセリフがあるのに気付かなかったり、ということもあった。 坂東 特に今回は同時に3人が喋るシーンもあったし、モノローグの部分のセリフはトーンがまた少し違うんですよね。そこも一気に録るとなるとこんがらがることもあって。 前田 順番が分からなくなることがあるんですよね。 坂東 そうそう。