「アスク・フォー・アンジェラ」(アンジェラはいますか?)こう話しかけるだけで「助けが必要」と伝えられる 公共の場での“嫌がらせ” 周囲からさりげない「助け」を イギリス
TBS NEWS DIG Powered by JNN
シリーズSDGs「地球を笑顔にするウィーク」です。電車内や飲食店などで、嫌がらせを受けたり、目撃したりした時にさりげなく助けにつなげられる。そんな取り組みがイギリスで進んでいます。 楽しいはずのバーやパブ。しかし、一緒にいる相手から強引に迫られたり、危険を感じたりした時は… 記者 「『アンジェラはいますか?』店員にこう話しかけるだけで、助けが必要だということを伝えることができます」 この「アスク・フォー・アンジェラ」という取り組み。ネットやアプリを介して知り合う人たちが増え、ストーカー被害などの相談も増えるなか、自治体で性暴力対策を担当していた女性が8年前、発案しました。 「アスク・フォー・アンジェラ」創設者 ヘイリー・クロフォードさん 「実際にデートをする店に安全対策を導入したらいいと考えました」 ポスターが貼ってある場所にもワケがあります。 「アスク・フォー・アンジェラ」創設者 ヘイリー・クロフォードさん 「ポスターをトイレに貼ることはとても重要です。なぜならトイレは心配な相手から離れられる時間だからです」 こちらのバーでは最近も、店員が男性に不快な質問をされていた女性客から助けを求められたといいます。 バーの店員 「彼女はカウンターに近づいてアンジェラを呼びました。私はすぐに『もちろん、こちらにいますので一緒に来ますか?』と言いました」 店員は女性を外に連れ出してタクシーに乗せ、一緒にいた男性には帰るよう促しました。客からは… バーの利用客 「利用したことのある知り合いが、すぐに抜け出せてとても助かったと言っていました」 「若い頃にお酒に何かを混ぜられたことがあって、かなり怖かったです。この取り組みは素晴らしいです」 電車や地下鉄内の嫌がらせについても新たな取り組みが始まっています。 警察官 「荷物を床に置いてください、いいですか?」 これは、電車内で女性に性的な嫌がらせを行ったとして男が逮捕された際の映像です。 ロンドン交通局は“セクシャルハラスメントを認めない”という姿勢を示すため対策を強化。去年から「嫌がらせを目撃した人への協力」を呼びかけています。方法は、“話しかけて気をそらすこと”などです。 ロンドン交通局 マンディ・マグレガーさん 「関係のない質問をしましょう。次の駅はどこですか?この場所への行き方は?今、何時ですか?という風に」 こうした取り組みにより利用者の意識が高まり、セクハラの通報件数の増加につながりました。 ロンドン交通局 マンディ・マグレガーさん 「ちょっとした行動が大きな変化を生む可能性があるんです」 嫌がらせを受けた時、そうした場面を目撃した時にあなたの行動が助けにつながるかもしれません。
TBSテレビ