石丸伸二「日本のメディアはアップデートせよ」…過去の成功体験に固執した「大企業病」の末路「テレビが驕っていると感じた瞬間」
2024年は政治とメディアの関係について考えさせられることが多かったのではないか。東京都知事選に出馬した石丸伸二氏に、今のマスメディアの問題点やSNSの可能性について聞いたーー。みんかぶプレミアム特集「オールドメディア vs SNS」第7回。 【動画】石丸伸二「政治とメディアのアップデートが必要」「マスコミがもっと報道していたら東京都知事選は勝てた」石丸伸二元安芸高田市長独占インタビュー全5回の第1回
政治とメディアにはアップデートが必要
ーー都知事選の選挙期間中に「政治とメディアにはアップデートが必要だ」とおっしゃっていたのが印象的でした。最近の選挙や報道の流れを見ると、SNSの影響が強く反映されているという分析もあり、現在のメディアと政治がアップデートされていないがゆえに、欠陥が目立っているように感じます。 石丸伸二(以下、同) そうですね。この「政治とメディアが古くなっている」という指摘は、私が言い始めたわけではなく、多くの国民がずっと前から感じていたことだと思います。それを受けて私自身もその課題を認識し、自分のできる範囲でアップデートしようと取り組んできました。 メディアに対して言えば、安芸高田市長時代から一貫したスタンスとして、「まともではないところは改めてください」と言い続けてきました。
テレビや新聞は大企業病
ーーオールドメディアの姿勢が変わらない限り、SNSに慣れた人々には響かないと思います。石丸さんは「政治のエンタメ化」についても以前から言及されていますが、どのようにしてここまでの地位を築かれてきたのでしょうか。 少し気取った言い方をすると、〝総意の器〟でありたいと思っています。自分ひとりの思い込みではなく、多くの人の意見を集約するというイメージです。もともと私自身がそうなりたいと思っていたわけではなく、そういう存在が必要だと考えていました。 そこで、誰もやらないのなら自分がやってみよう、というくらいのフランクな気持ちで始めました。 それをいかに「分かりやすく」するかが、情報を扱う上で非常に大事だと思っています。分かりやすさの中には、見やすさ、聞きやすさ、面白さなどの要素が含まれます。視聴者の方々にとって取っつきやすくすることが重要です。 しかし、テレビや新聞などのオールドメディアには、この分かりやすさを追求する意欲が薄れているという印象を受けます。その原因は、いわゆる「大企業病」にあると言えます。過去の成功体験に固執しているからだと思います。 1980年代や1990年代には、特にテレビが世論をけん引し、新聞も部数を伸ばしていました。その頃は、自分たちが国民の意識をコントロールしているという感覚があったのではないでしょうか。しかし現在は、インターネットが普及し、YouTubeなどのプラットフォームが台頭しているにもかかわらず、依然として従来のビジネスモデルで「まだ行ける」と粘っている状況にあります。 すでに「負け戦」が始まっているので、戦略を変えなければ全滅する可能性すらあると感じます。それにもかかわらず、現状を自分事として捉えられていない点が「大企業病」と呼ばれる所以です。特にテレビ局や新聞社は規模が大きいため、簡単には潰れません。だからこそ、余計に慢心しているのだと思います。
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