副業講師は誰でも今日からはじめられると言える理由 (滝川徹 時短コンサルタント)
■誰でも「過去の自分」になら教えられる
私自身が有料のセミナーをはじめて開催したのは2016年7月でした。このセミナーはタスク管理の達人である大橋悦夫さんにお誘いいただいたことがきっかけでした。 そうして実現したコラボセミナー(共催)だったわけですが、実はお誘いを受けたのは2015年8月。実際にセミナーをする約1年程前でした。その時私は「育児が忙しくてなかなか時間がとれない」と一度断っているのです。 今からふりかえると、これは完全に言い訳でした(笑)。本音は「まだその資格が自分にない」と思っていたのです。冷静に考えれば大橋さんは私に資格がある、そう考えてくださったから誘ってくれたはずです。でも当時の私はそれを受け取れませんでした。 さまざまな偶然の要素もあり、結果的に約1年後にセミナーを開催することができました。しかしそうした偶然の要素がなければ、「自分には資格がない」と思い続けて未だにセミナーを開催できていないかもしれません。その場合はこの本を書く機会もなかったでしょう。そう思うとゾッとします。 私がこの話でお伝えしたいことは「資格があるかどうかを決めるのはあくまで他人である」ということです。自分にとっては「人に教えるレベルではない」と思えたとしても、他人から「教えてほしい」と言われるレベルに達しているということは十分ありえます。
■その道のプロでなくてもセミナーは開催できる
たとえば私は全く料理ができませんが、私のような人間でも簡単に料理ができる方法を教えてくれるセミナーがあったら受けてみたい。そう感じます。このような場合、皆さんは次のどちらのセミナーを受講したいと思いますか? 1.ミシュランレストランのシェフAが教える本格フレンチ料理の作り方 2.単身赴任歴10年の男性Bが教える手軽に作れて栄養満点のひとり飯の作り方 この場合、少なくとも私は2.を選びます。なぜなら私は別においしいフレンチ料理が作れるようになりたいと、今の時点で思っていないからです。今の私が知りたいのは料理経験がゼロでも簡単に作れる栄養満点な食事を作る方法なのです。 もちろん講師の実績があるに越したことはありません。でもこのように、自分が知りたい情報とセミナーのテーマがずれていれば、どんなに講師の実績が素晴らしくても話を聞きたいとは思わないわけです。 このように、セミナーで大切なのはあくまで受講者が知りたい情報を届けることで、実は資格や実績はあまり関係ないのです。 たとえばあなたがマンガを描くのが趣味で、今までずっと描いてきたのであれば、自分なりに学んだこと、コツをつかんだこともたくさんあるはずです。そうしたノウハウについて、過去の自分であればめちゃくちゃ聞きたくなるとは思いませんか? そうです。過去の自分のような人を対象にセミナーを開こうと思えば、誰でもセミナーはすぐに開けるのです。自分が興味をもっているジャンルをセミナーのテーマにしましょう。そう私が提案する理由はここにあります。今すぐはじめられるからです。