想像できなかった3番サード固定。万能型・郡司裕也の打席を見るのが楽しい理由【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#230】
今シーズン、郡司裕也がここまで活躍を見せるとは誰が予想できただろうか。右打ちなどの細かい繋ぎの打撃ができるだけではなく、先日のサヨナラホームランのような一発長打の魅力もある。野球頭がいい選手だ。 日本ハムファイターズ 2024年の新戦力は?移籍情報・戦力補強まとめ(入団・退団)
ホークス戦はCSに向けて勝っておきたい
ソフトバンク14回戦(8/2)、郡司裕也が4回表、反撃の口火となる10号ソロをかっ飛ばし、ついにホームラン数を2ケタに乗せた。5回には1死満塁のチャンスで打席が回り、あわやセンターオーバー走者一掃かという当たり(緒方理貢に好捕され、犠飛となる)を放っている。記録の上では4の1、2打点ではあるが、ホークスバッテリーから見ていちばん嫌なバッターだったんじゃないかと想像する。9回は負け試合の「最後の打者」(レフトフライ)が郡司だったが、フィーリングは掴めていた。 もちろんホークス戦は理屈抜きに勝ちたいのだ。このまま黙って走らせとくわけにいかない。が、正味の話をすればCSへ向けて種を撒いておきたい。試合に負けても何か掴めたら収穫だ。極端な話、近藤健介に2本もホームランを喫したが(コンスケ復活か?)、短期決戦で抑え込むべく伏線を張ってるのなら僕は気にしない(そうじゃないのなら気にする)。 今のファイターズにはリーグ戦でホークスをまくるだけの実力がない。可能性はゼロではないが、フツーに考えて難しい。ここから後半戦、チーム状態を上げていって、ズバリ短期決戦勝負だと思うのだ。当然、CSは敵地福岡だろう。ビジターゲームは勝負勘を養っておく意味で貴重だ。ファイターズファンは「ここでホークスに勝つ!」と思って、みずペイの試合を見ておきたい。その意味で(例え負け試合でも)9回、清宮幸太郎、郡司裕也のバッティングフィーリングは評価したいと思った。相手に「ひとつ間違ったら面倒くさいな」と思わせたいのだ。 ※翌8/3の大逆転劇につながった気がする。だいぶしぶとくなってきた。ホークスには「面倒くさいな」と思ってもらいたい。 しかし、話は戻るが郡司の10号はすごい。もちろんキャリアハイだ。ていうか、誰も春の時点で郡司が「3番サード」固定で試合に出ているなんて思ってなかった。8/2試合後の時点で、.272、10本、42打点(86試合)は出色ではないか。これは打撃十傑の7位に位置し、ホームラン数&打点では楽天・浅村栄斗に並んでいる。だから僕らはチャンスの場面で郡司にまわったら「浅村より打率が良く(浅村は.254で14位)、ホームラン&打点は等しいバッターにまわったー」と思っていいのだ。楽天戦が苦手(特に仙台)のせいもあり、浅村ヤダナーといつも思ってるじゃないか。対戦相手はあれくらいヤダナーなのだ。