日本大も東海大も選手層の厚いチーム。フィジカルな攻防が予想される中でどちらが主導権を握るか? | 全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ) 男子決勝プレビュー
東海大のハーパー・ジャン・ローレンス・ジュニアが「玲音がキーになってくるので、好きにさせないようにするのが大事。玲音を乗らすことによって周りも生き生きしてくるので、そういうのをさせたらダメだと思います」と話したように、日本大としては米須が名古屋学院大戦と同様に素晴らしいゲームメイクでオフェンスをコントロールし、デイビットがムスタファ・ンバアイに対してインサイドの攻防で主導権を握りたいところ。
東海大としてはディフェンスで主導権を握り、轟琉維を起点にしたハーフコート・オフェンスを遂行できるかが重要。ムスタファ・ンバアイのファウルトラブル回避と、西田が白鴎大戦に続いて3Pショットで得点を稼げるかは、勝敗を左右するうえで重要。準決勝で福岡第一の後輩である佐藤涼成とのマッチアップに気合いが入りすぎたことで空回りし、4点に終わったハーパーのステップアップも目が離せない。
両チームとも選手層が厚く、準決勝で10分以上の出場時間を得た選手が日本大が10人、東海大が8人いた。日本大のガード井上水都は、決勝のカギについて次のように語っている。
「東海さんは10人とか11人くらいのローテーションなので、それに対して自分たちがローテーションを組んだ時の変わり目、メンバーが変わった時がかなり重要だと思う。メンバーが変わった中で自分たちの強さ、ディフェンスの圧と強度を40分間保てるかどうかが必要になってくると思います」
大学日本一を決める決勝は、日本大にしても東海大にしても、いいプレーをした4年生が多いチームが頂点に立つだろう。40分の試合時間中に試合の流れを引き寄せるXファクターになりうる下級生が出てくるかもしれないが、最後の最後で勝敗を決めるビッグプレーは、4年生が決めるに違いない。
文:青木崇
青木 崇