りくりゅう、5年ぶりの全日本フィギュアで首位発進…「まだまだ成長する」
フィギュアスケートの全日本選手権は21日、大阪府門真市の東和薬品ラクタブドームで行われ、ペアのショートプログラム(SP)は三浦璃来(りく)、木原龍一組(木下グループ)が74・16点で首位に立った。この種目は4組が出場しており、2022~23年の世界選手権優勝の「りくりゅう」は演技でミスが出たものの、改めて存在感を示した。 【写真】りくりゅう「悔しい」SP首位…ジャンプ回転不足・デススパイラルはスピード欠く
三浦、木原組は今月上旬にフランスで行われたグランプリ(GP)ファイナルで2位。その後は練習拠点のカナダではなく、日本で調整を続けてきた。疲労回復とともに技術面の確認に時間を費やしたといい、「いい練習ができた」と語っていた。
この日のSPでは、2人そろっての3回転ジャンプで三浦の着氷が乱れ、回転不足と判定された。木原を中心にして、片手をつないだ三浦が体を横に倒した状態で円を描いて滑る「デススパイラル」では「スピードに乗り切れなかった」(木原)。満足できる演技ではなかったが、華麗なステップなどで会場を魅了した。
全日本選手権は19年大会以来、5大会ぶりの出場。22~23年シーズンにはGPファイナル、四大陸選手権、世界選手権を全て制しており、他の若いペアにとっては憧れの存在だ。それでも木原は「目標にしていただけるのはうれしいが、自分たちもまだまだ成長していかないといけない。常に上を目指している」と語る。22日のフリーへ、三浦は「ファイナルよりもいい演技をできるようにしたい」と力を込めた。