TikTokでトレンドの「アニマルベースダイエット」栄養士が解説
肉食ダイエットで食べられるのは?
肉食ダイエットには、牛肉、豚肉、羊肉、魚介類、鶏肉、卵をはじめとするあらゆる種類の動物の肉、バター、ラード、獣脂などの動物性脂肪、さらにチーズや生クリームなどの乳製品(ダイエットの種類によって異なる)が含まれる。しかし、それ以外の多くの食品は禁止するという考え方が、栄養士たちが懸念を抱くポイント。 肉食ダイエットを厳格に守る人は、果物や野菜などを避けるだけでなく、植物油、加工食品、砂糖、甘味料も摂取しません、とフィセックさんは話す。
肉食ダイエットのリスクとは?
このダイエットでは、抗酸化物質を供給する食物繊維や植物性化合物を含む、多くの有益なビタミンや栄養素が不足します、と話すのは、境界型糖尿病の改善を支援する健康生活アプリ「Nutu App」の登録栄養士であるドーン・メニングさん。抗酸化物質が食事において非常に重要な理由は、抗酸化物質が防御システムのように働き、フリーラジカル(あらゆる健康問題の発達の一因となる恐れがある酸化ストレスを引き起こすことで知られている)を防ぐのに役立つため。そして、ご想像の通り、果物や野菜などのプラントベース食品は抗酸化物質の最良の供給源だ。 厳格な肉食ダイエットは栄養不足を招き、最終的に心臓病や大腸がんなどの健康リスクを高める可能性があります、とメニングさんは説明する。運動をする人、とくに食後のウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳といった有酸素運動をする人は、肉食ダイエットではエネルギー源として十分な炭水化物を得られないでしょう、と説明するのは、スーパーマーケットチェーン「イングレス・マーケッツ」の企業栄養士で登録栄養士のリア・マクグラスさん。食物繊維が不足することから、肉食ダイエットは腸の健康にも悪影響を及ぼし、便秘につながる恐れがあると彼女は話す。 肉食ダイエットを行うことで、食事から得られる栄養素が奪われるだけでなく、コレステロールやLDL(悪玉コレステロール)値が上昇するリスクもあります、と説明するのは、オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターの登録栄養士であるアントネット・ハーディーさん。100%動物性たんぱく質の食事は、非アルコール性脂肪肝疾患やアテローム性動脈硬化(動脈壁に脂肪やコレステロールが蓄積し、血栓を引き起こす病気)を引き起こす可能性もあります、とハーディーさんは語る。