実はラーメンは「栄養満点の食事」だった…がんで死ぬ国・日本の中高年にとって重要な“あるもの”が摂取できるラーメンのすすめ
老化恐怖症 #1
50~60代になると、体力・気力の低下や心身の不調に苛まれることが増えてくる。定年退職を前に、健康や仕事、夫婦関係、実家の老親のことなどで頭を抱え始める人は多い。 【写真】日本人が避けがちなサプリメント摂取
高齢者専門の精神科医の立場から「我慢しない」という新しい老化予防策を提唱する和田秀樹氏の著書『老化恐怖症』より、日本人の生活習慣の当たり前を見直すきっかけとなる章を一部抜粋し、紹介する。
「運動はしたいが続けられない」人がやってはいけないこと
定年後を見据えて、「運動習慣はなかったが、やはり運動をしたほうがよいのか」と考える人は多いようです。確かに、職場に毎日通勤する人が、定年後は自宅にずっといるようになれば、それだけで運動量は大幅に低下し、運動不足になりがちです。 コロナ禍の外出自粛の時期には老若男女を問わず、多数の人が同じ問題に直面したことでしょう。運動不足の影響は歳をとるほどに大きくなります。特に高齢者は、使わない筋肉が萎縮する「廃用性萎縮」が起きやすいことに注意が必要です。風邪をこじらせたり骨折したりなどでしばらく入院するだけで、退院時には歩くのも困難になるような状態が生じやすくなります。 年齢を問わず、使っている筋肉については、その負荷に応じて新たに作られる仕組みを持っています。ところが新しい筋肉を作る機能は、加齢に応じて低下してしまいます。筋肉を合成するのに働く成長ホルモンや男性ホルモンが減少し、食事で摂取したタンパク質が分解されて作られるアミノ酸から、筋肉が合成されるまで時間がかかるためです。 その結果、歳をとるほど、運動不足などの影響が若い頃よりも出やすくなるわけです。毎日の通勤がなくなる定年後に運動不足になることが明らかな場合、新たな生活習慣として筋肉を動かすための運動を取り入れることが対策になるのは間違いありません。 走ることが好きならジョギングがいいでしょうし、バッティングセンターやゴルフの打ちっ放しが好きでストレス解消になるという人は、筋肉の量を減らさないためにも、ぜひ続けることをお勧めします。