小池都知事定例会見1月20日(全文1)測定結果は評価困難
トランプ大統領就任について
それから、ちょうど今日はアメリカの新大統領の就任がいよいよ、日本時間の深夜ということになりましたので、私のほうからは一言申し上げておきたいと思います。言うまでもございませんが、日米同盟はアジア太平洋地域におけます平和、そして安定のための礎であると、こう考えております。またGDPで考えますと1位と3位、この両国が政治と経済、そして安全保障など、あらゆる面で引き続き緊密な関係を築くということ、これが続くということ。これが混沌とした国際情勢の中におきましては大変大きな役目を果たすであろうということを考えております。トランプ新大統領、優秀なビジネスマンとして知られているわけでございましたけれども、今、申し上げたようなことをしっかりと直視していただきまして、そして新大統領の就任を機に、日米の関係がよりいっそう強固になることを期待しているところでございます。 ちなみに私は92年のクリントン大統領の就任式に招かれて行ったことがございまして、その前夜祭などはハリウッドのスターとか、マイケル・ジャクソンとか、もういっぱい出てきまして、もう本当にお祭り騒ぎになるんですね。ということで、今日もこの、お祭り騒ぎ状態の中で、あしたの就任式を、日本時間でいたしますと深夜ですね、就任式を迎えられるということでございます。
測定結果は評価困難
それから豊洲の件について、お伝えを申し上げます。第9回モニタリングの調査結果が暫定値として出ました。すでに皆さま方ご案内のとおりでございますが、先日、開催されました、第4回の専門家会議で詳細が報告されたことと存じます。この1回から7回までですね。この調査では基準値を超える物質は検出されなかった。しかしながら第8回、測定箇所の201カ所のうちで、ごめんなさい、第5街区の3カ所で基準値を超えるベンゼンとヒ素が検出されたということもご記憶だと思います。 そして今回が第9回、これがまさしく市場移転を延期した理由の1つでありまして、まだ終わってないじゃないかということから、11月7日の移転に待ったをかけたというのがこれまでの流れでございます。そしてふたを開けてみますと第9回、72カ所で環境の基準値を超過いたしまして、1カ所で基準値の79倍のベンゼンが測定をされたということでございます。 今回の測定結果ですけれども、これまで大きく結果として異なっております。そして座長を務めておられます、専門家会議の平田座長でありますけれども、平田座長をして説明ができないような大きな乖離があると、このようにおっしゃったわけであります。ということで、現時点ではこの結果について評価をするのは困難と言わざるを得ないと思います。そこで専門家会議におきまして再調査を行うということを決められました。そして科学的な評価を出していただくということが望ましいと考えております。 で、これまでも食の安全・安心の確保ということが豊洲移転の条件だということを申し上げてまいりましたが、専門家会議によります、これからの科学的な評価を踏まえた上で、移転の判断についての総合的な結論ということになるのかと、現時点ではこのように考えているところでございます。 これに関連してでございますけれども、実は石原元知事に対しまして平成24年に東京地裁に訴状が提出されています。これは2011年3月、東京都と東京ガス株式会社、および東京ガス豊洲開発株式会社との間で行われた売買契約に関しまして、東京都は石原元知事に対して約578億円を請求せよというふうに、このような中身になっております。つまり東京都を被告といたしまして、住民が訴訟をしたということでございます。 で、この対応について若干変更したいと、このように考えているというお知らせでございます。東京都といたしまして、豊洲の土地購入に係る当初からの事実関係をまず明らかにしていこうと。そしてこれまでの住民訴訟への対応をあらためて検討し直したいと、このように考えております。 住民訴訟への対応を見直す理由でございますけれども、ここでは石原慎太郎元都知事の豊洲用地の売買契約についての責任が問われているというのが1点、2番目に豊洲市場については用地を選定する件、それから土地を購入の契約をする、その経過が不透明であり、かつ不適正ではないかとの疑惑も多く指摘されているところでございます。これは住民訴訟の側の考え方です。その事実関係、それをもたらした責任をあいまいにすることなく、明らかにするということは都政を改革して、緊張感を持って適正な運営を行う上で不可欠だという、そういう判断の下で今回の見直しを東京都としていたしたいということでございます。 これからでありますけれども、まず東京都として訴訟代理人の交代を行います。訴訟代理人、すなわち弁護士の方々であります。新しい訴訟代理人の下におきまして訴訟対応特別のチームを編成することといたします。これからでございますけれども、これで弁護団がそっくり代わっていくという話になります。それによってさまざまな作業が必要となるわけでございます。新しい準備書面の作成に日時、時間が必要だという判断で、実は次が2月9日に口頭弁論が予定されておりましたけれども、これを4月の初旬まで、まず延期をしていただくように申し出る予定といたしております。 そしてそのあと、事実関係を解明して証拠の収集。そして石原慎太郎元都知事の法律的な損害賠償責任があるやなしや、その範囲はいったいどうなのかという判断。これらについて新しい準備書面の作成を進めます。そしてその進捗状況に応じまして裁判に提出をしていきたいという考え方でございます。