苗場山・七ツ石山で静かな夜時間を楽しむ|秋こそ楽しみたい「山×夜時間」
苗場山・七ツ石山で静かな夜時間を楽しむ|秋こそ楽しみたい「山×夜時間」
10月に入ってから、だんだんとすごしやすい気候へと移り変わり、秋風を感じながら山歩きを楽しめる時期がやってきました。今回は、秋だからこそ足を運びたくなる山をMt。ランドネのメンバーがセレクト。また、選んだ山といっしょに楽しめる、プラスαのテーマについても、あわせて紹介してもらいました!
秋の夜長は夜時間がメインの山旅をしてみよう
よい山にはよい水が流れ、その水で作ったよい日本酒があります。登った山の名がついた日本酒を、山で月を愛でながら、涼やかな虫の音が聞こえる場所でゆっくりといただく……。静かで人工の光が少ない山でこそふさわしい、秋限定の楽しみ方ではないでしょうか。 。 日本は米どころでもあり、山の名前の日本酒がとても豊富です。天寿酒造の鳥海山、八海醸造の八海山、会津酒造の燧ケ岳、永井酒造の谷川岳……。山好きな方なら、目にしたことのあるお酒も多いのではないでしょうか。 。 今回は、お月見をするのにぴったりな山と、夜時間を存分に満喫することができる山小屋の2つを紹介します。
空を近くに感じる苗場山と、山の夜を満喫できる七ツ石小屋
まず皆さんにおすすめしたい「お月見にぴったりな山」は、新潟県と長野県をまたぐ苗場山。山頂には、日本の重要湿地500に選ばれた約700ヘクタールにおよぶ高層湿原が広がります。 。 その昔、平安貴族は月を直接眺めるのではなく、杯や池に映ったものを楽しんだそう。まさに、そんな楽しみ方ができそうな池塘(湿原にできる池沼)が山頂周辺に約3000箇所も点在しています。また、秋は木道の周りを彩る草紅葉を見ることができます。 来年は苗場山頂ヒュッテに宿泊して、澄んだ秋の風を感じながら、ゆっくりと池塘に映る星月を観察してみてはいかがでしょうか。 。 次に、秋の夜時間を楽しめる山小屋としておすすめしたいのが「七ツ石小屋」。 奥多摩にある七ツ石山は首都圏からもアクセスしやすく、体力に自信のない方にもおすすめの山です。山頂手前にある七ツ石小屋は素泊まりのみの自炊小屋ですが、それこそが夜時間を楽しむのにぴったりな理由。各々好きなものを作ったり飲んだりしながら、自分のペースで好きなようにすごすことができるため、山の夜時間を存分に満喫できます。いつの間にか薪ストーブを中心に山談義に花が咲くのも、この小屋ですごす夜時間のよさです。 時間と体力に余裕があれば、荷物を小屋において七ツ石山の先の雲取山まで、足を運んでみてはいかがでしょうか。