【プーチン〝圧勝〟のワケ】ロシア支配のための「恐怖・貧困・プロパガンダ」の統治システム 無風選挙を経て通算30年の超長期政権へ
プーチン大統領の匙加減ひとつ
ナワリヌイ氏は北極圏に位置する、極寒の刑務所に約3年にわたり収監されていた。その事実だけでも厳しいが、ペブチフ氏の主張がもし事実なら、政敵の運命をどうするかも、プーチン氏の匙加減ひとつで決まるというロシアの現状が改めて浮かび上がる。 3日間の投票期間を経て、3月17日にはプーチン氏が確実に大統領に再選されることは確実だ。プーチン氏は再び6年の任期を与えられ、全うすれば、通算で実質30年に及ぶ超長期政権となる。その後さらに、続投する可能性もある。 その結果として「恐怖とプロパガンダ、そして貧困」が支配する体制がさらに強まるのであれば、それは多くのロシア人にとり、不幸な結果だと言わざるを得ない。
黒川信雄