覚醒した阪神・大竹耕太郎と中日・細川成也に刮目せよ。プロ野球は『現役ドラフト』で機会均等と活性化を計れ!【堀内恒夫の悪太郎の遺言状】
ソフトバンクで一軍半だった男が新天地では「水を得た魚」に変貌
大竹をはじめ現役ドラフトによって覚醒した選手は多い。球界の活性化のためにさらに制度を活用していくべきだ
「埋もれた人材を発掘する」という意味では、大きな収穫があったと思うね。昨年12月9日に初めて行われた「現役ドラフト」は、旧態依然としたプロ野球を間違いなく変革してくれるのではないかな。 俺の現役時代にも、芽の出ない選手たちを各球団が供出して、獲得を名乗り出た球団へ送り込むという制度があった。しかし、“がらくた市”などと揶揄されてわずか数年で消えてなくなってしまった。 以前からメジャーには「ルール5ドラフト」という制度があった。それを参考にして日本では「現役ドラフト」が誕生したと言われている。プロ野球の活性化と人材発掘へ向けて、大きな第一歩が印されたわけだよ。 12球団が新たに指名獲得した選手たちの顔ぶれを見てみようじゃないか。 パ・リーグはオリックス・渡邉大樹(外野手、ヤクルトから移籍、以下同)、ソフトバンク・古川侑利(投手、日本ハム)、西武・陽川尚将(内野手、阪神)、楽天・正隋優弥(外野手、広島)、ロッテ・大下誠一郎(内野手、オリックス)、日本ハム・松岡洸希(投手、西武)の面々である。 セ・リーグはヤクルト・成田翔(投手、ロッテ)、DeNA・笠原祥太郎(投手、中日)、阪神・大竹耕太郎(投手、ソフトバンク)、巨人・オコエ瑠偉(外野手、楽天)、広島・戸根千明(投手、巨人)、中日・細川成也(外野手、DeNA)の名前が挙がる。 その中で、新天地でチャンスを与えられて大きな戦力になったのは、阪神・大竹、広島・戸根、中日・細川の3人だろうね。 巨人で開幕から一番・右翼のポジションを与えられたプロ8年目のオコエも、期待していたんだけれどさ。しかし、2本塁打、6打点、打率.247と期待に応えることができずに原辰徳監督から三行半を突きつけられて、二軍降格を命じられた。 実は俺、「現役ドラフト」が行われた時点では「どうせ大したことはないだろう」と高を括っていたんだ。ところが・・・
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週刊ベースボール