「釣り禁止」が続出!? 釣りのマナー違反! ネットではどのような声がある? 「釣り人の敵は釣り人ってことか」の声も
●釣り人もなんとかしたいと思っている
そこで、こうした状況のなか、「釣り」の意識を変えようとする提案もみられます。 たとえば、「スポーツと同じくルールがある」と訴える人がいます。さらに、もっと進んで、「釣りをライセンス制にするといい」「港の釣りは有料化するといい」と制度化を求める人もみられます。 一方で、釣り人からは、「マナー違反するほかの釣り人」に対する不満も続出しています。 多いのは、「地元の釣り人は事情を知っているが、遠方から来る人がマナー違反をしている」というものです。
また、最近になって釣りを始めた人のマナーの悪さをあげる人もいます。しかし、釣りの新人という人からは、「先輩はルール無用のように侵入禁止区域に入っていく」という驚きの声もみられます。 さらに、こうした対立について、「釣り人の敵は釣り人ってことか」という投稿もみられます。 ただ、あたりまえかもしれませんが、SNS上では誰かのマナー違反を疑問視する投稿が多く、行為をしてしまった人の声をみることはほとんどありません。 全体的に多いのは、「誰かのマナー違反のために、自分の通う釣り場が釣り禁止になるのではないか」という釣り人の危機感です。 「釣りを遠慮してください」という貼り紙が出現したことをうけて、これが釣り禁止に至ってしまったら困ると心配する人がいます。 また、マナー違反を語ることで釣り禁止になるのを早めてしまう、というジレンマを訴える人もいます。「魚が釣れた!」という投稿にしても、マナーの悪い人が来ないように地名を伏せるなど、釣り場を守ることに神経を使っているようすが伺えます。 あるいは、「問題行為を注意するのも怖くて、結局、見て見ぬふりをしてしまう」という嘆く人もいます。 このほか、釣り問題については、漁業関係者などさまざまな方面から声が寄せられています。しかし、ほとんどの投稿に底通しているのは、釣り場に近い生活者が、普段の暮らしや楽しみを部外者によって壊されたという悲しみのようです。 そして、その部外者も、自分の生活場に戻れば同じように感じることを認めたうえで、なんらかの方向をみつけようとする意見もみられます。 「最低限のマナーとか常識的に考えてくれたら、管理者も釣り人もお互い気分良く共生できるはず。そんな難しい話ではない」 「釣り人も、ゴミ放置やマナー違反を恨み続けるより、もっと効果的で効率的なふるまいができるかもしれない。なんらかの制度化を望む間に、何かできることがあるかもしれない」 ※ ※ ※ 釣りをめぐる問題は、釣り業界や漁業、観光、移住といった産業や自治体施策、自然保護などへ広く波及していきます。釣り禁止の動きなども、そうしたことを意識するきっかけになっているようです。
Peacock Blue K.K.