24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、米長期金利の上昇が続いたことから1ドル＝152円台後半に水準を切り上げている。午前9時現在、152円75～75銭と前日（午後5時、152円35～35銭）比40銭のドル高・円安。 　前日の海外市場では、東京時間からのドル高・円安の流れが継続した。欧州時間の序盤は152円40銭台だったが、米国時間序盤には153円20銭近くまで上値を伸ばした。引き続き米長期金利の上昇が支援要因。終盤は戻り売りに押され、152円70銭台に伸び悩んだ。 　米長期金利は、FRBの利下げペースが鈍るとの見方が根強いため、前日の海外時間も上昇傾向だった。米大統領選でのトランプ氏勝利の観測が一部で浮上していることも米金利上昇の一因とも指摘される。このため、日米金利差の拡大観測から「東京時間のドル円はなお底堅いだろう」（FX業者）との見方が出ている。 　もっとも、前日の東京時間早朝の151円付近から海外時間には2円以上の水準が切り上がったこともあり、「いったんドルを買った向きの戻り売りも出やすい」（大手邦銀）とみられる。ドル円の上昇ピッチの速さから「通貨当局者からのけん制発言が強まる恐れもある」（同）ため、目先は「いったんスピード調整の色彩が強まるのではないか」（同）との声が聞かれる。 　ユーロは対円で小幅上昇。対ドルは横ばい圏。午前9時現在、1ユーロ＝164円66～67銭（前日午後5時、164円25～27銭）、対ドルでは1．0779～0780ドル（同1．0781～0781ドル）。