【根岸S回顧】「“2月”も主役」エンペラーワケア 3着サンライズフレイムとは“歴然たる差”
競馬専門紙「優馬」佐藤直文のレース回顧
例年はスプリンタータイプの逃げ馬が淀みないペースで引っ張る展開となるが、今年は前半3ハロンが35秒8。このレースとしてはかなり遅い流れであった。レースの上がりも35秒8であれば、後方待機勢にはノーチャンスとなったのも仕方はないだろう。 エンペラーワケアは、初体験となったダートスタートも無難にこなして好位のポジションでの追走。元々が流れに応じて自在に動けるタイプだが、楽なペースだったこともあって4コーナーでは抜群の手応えで馬群の外へ持ち出され、直線でも余力を残しての完勝だった。着差の付きにくいスローな流れでの2馬身半差は、圧倒的な力の違いを示すものであり、距離が1ハロン延びるフェブラリーSでも主役を演じることができそうだ。 2着アームズレインは、外枠もあってか出して行って2番手で運べたことがまずは好走の因。これまで1200mを中心に使われてきたが、この距離が一番合っているかもしれない。恵まれた面もあったとはいえ、本格化を示す内容だった。 3着サンライズフレイムは、課題のスタートをクリアして、勝ち馬を前に見る形での追走。ただ、直線を向いてからの反応が勝ち馬とは雲泥の差で、休み明けの分もあったとはいえ、今日の差は現状での力の差とも言えるだろう。 4着ヘリオスは、前述したように楽なペースで逃げを打てたことで、自分の力は出し切れたもの。 タガノビューティーは、後方からではどうしようもない展開だったのが全てだったが、直線では自身の脚も使えていなかったか。