▲競馬メディアなどで活躍を続ける細江純子さん(撮影：福井麻衣子)

【細江純子=コラム『ホソジュンの幸せ馬房』】 ◆NHKマイルCの注目馬たち 　テーオーロイヤル＆菱田騎手の、人馬の日々のコンタクトがしっかりと表れる素晴らしい天皇賞(春)でした。 【写真】ジャンタルマンタルのこれまでの軌跡 　外目の枠となり、スタート直後からポジションを取りに行っての迷いのない騎乗。 　そして道中の見事な折り合いに加え、4コーナーでの抜群の手応え。 　勝利騎手インタビューでも話していましたが、菱田騎手も想像以上に冷静に3200mを旅したように映りました。 　こんにち、競馬の世界は10日競馬が主流となり、トレセンでの在厩期間が短く、GIでも放牧帰りが当たり前に。もちろんその背景には、生産力に加えて近郊牧場の設備＆人材の充実化と結果を積み重ねている背景もあってのものだと思います。 　そして厩舎は、大手牧場を主とする陣営と、個人オーナーを中心としての在厩で作り上げるスタイルとの二極化に。 　そんな中、テーオーロイヤルにおいては三走前の帰厩から、在厩での仕上げ。 　また火曜～金曜までは菱田騎手が調教に跨っての調整をし、常に調教師、担当の持ち乗り助手、調教助手と話しあいながらの過程。 　これは在厩仕上げが当たり前だった一昔前の古き時代のトレセンの姿も垣間見ることができ、厩舎にとって本当に中身の濃いGI勝利になったように思えます。 　さて今週から東京競馬5週連続GIに。 　その最初となるNHKマイルCですが、GI馬の2頭ジャンタルマンタルとアスコリピチェーノが中心格となりそう。 　特にジャンタルマンタルにおいては本質的にマイラー色の強いタイプと思っていた中、皐月賞では見せ場たっぷりの3着。 　マイルになった方が、道中の折り合い面という意味でもよりスムーズに運べると思いますし、東京を経験しているという点も魅力。 　ただ1点、中2週での再度の関東圏輸送は鍵となりそう。皐月賞時のフォトパドックと比べても、若干ですが重心が前にも感じるので、当日のパドックでのケハイチェックは重要に思えます。 　あと気になるのは、同じくパレスマリス産駒のノーブルロジャー。ジャンタルマンタルもデビュー当初は全体的に体がユルク、前走の皐月賞あたりからネジの締まりを感じました。 　ノーブルロジャーにおいては、その点はもう少し先な気もしますが、右回りよりも左回りの方が、走りがスムーズに映りますし、マイルの方が道中の折り合いもラクな気がします。 　あとはゴンバデカーブース。間隔があいての今回ですので、この馬も当日のパドックでの体とメンタルは気になりますが、デビューからの2戦が全く違う内容での勝利。ポテンシャルの高さを感じますし、鞍上がモレイラ騎手という点も魅力大です。 　そして折り合いは鍵となりそうですが、ボンドガール。人気薄で気になるのはロジリオン。 　買い目や印はもう少し考えます。 　それでは皆さん、ステキな週末を。 　ホソジュンでしたぁ。