鹿児島のトラック、タクシー業界の2025年は? 燃料費高騰、2024年問題、人手不足…どう乗り切る?
鹿児島テレビ
各業界団体による新年の交流会が鹿児島県内でも開かれていますが、8日は運輸業界です。 石油元売りに支給されていた国の補助金の削減で、1月も燃料の値上がりが予想される中、トラックやタクシーなどの運輸業界はこの状況をどのように乗り切ろうとしているのか。 また、2024年問題や人手不足など、様々な課題にどのように対処していくのか。 出席者に2025年の展望を聞きました。 県内の運輸関係者約180人が出席した賀詞交歓会。 16日にも予定される石油元売りに対する2度目の補助金の削減で、燃料の更なる値上がりが予想される中、関係者は「覚悟」とともに2025年を迎えています。 県トラック協会・鳥部敏雄会長 「リッター5円(の補助削減)は、我が社では月に200KLぐらい使うから、100万円は違ってくるので、相当なコスト増」 「適正な運賃を獲得できるような交渉を(荷主と)進めていく。実現していく年になると思う」 運輸業界を巡る問題は燃料費だけではありません。 トラック業界では2024年、運転手の残業時間の上限を制限する、いわゆる「2024年問題」が大きな話題となりました。 待機時間解消の取り組みや配達日数の調整などで、現在のところ、県内の流通に深刻な影響は出ていないということですが、実は、消費者を悩ませる野菜価格の高騰が運転手の就業時間を押さえる側面もあったといいます。 県トラック協会・鳥部敏雄会長 「2025年は野菜が高騰。生産が落ちて運ぶ量が落ちているので、逆に言えばそれで輸送対応がやっていけている気がしている」 「最悪の事態としては、通常の生産に戻れば2割3割輸送ができない可能性もあるので、そうならないようにする。それが懸念」 一方、タクシー業界では人手不足が深刻で、関係者からは諦めに近い声が聞かれました。 県タクシー協会・下之角洋会長 「新規採用が思うようにいかないので、台数は減らす」 Q.タクシー業界の台数が増えることは? 「見込めないですね。台数は今を維持するのが精いっぱい」 「(現在働いている)人たちが5年、10年働いていなくなったら『廃業』という企業も出てくるだろうと想定している」
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