転職が決まりましたが、退職日から入社日まで「1日」だけ間が空きます。この場合、年金はどうなるのでしょうか?
希望する職種への転職が決まりうれしい気持ちで溢れている一方、退職日と入社日の間に1日空きができてしまい、年金の手続きがどうなるのか不安を感じている方もいるでしょう。 本記事では、退職日と入社日が1日空いてしまう場合に必要な年金手続きを紹介するとともに、国民年金保険料の納付金額や、納付が難しい場合の対処方法について紹介します。転職をスムーズに進めるために、年金の支払いが滞ってしまったときの対処方法を確認しておきましょう。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
退職日と入社日が1日でも空く場合の年金手続き
退職してから次の会社に入社するまでに1日でも空白期間がある場合は、国民年金保険の第2号被保険者の資格を喪失するため、第1号被保険者への切り替えが必要です。 切り替え手続きは、退職日の翌日から14日以内に進める必要があります。手続きの際は、基礎年金番号を確認できる書類や離職票を準備しましょう。 ◆令和6年度の国民年金保険料は? 令和6年度の国民年金保険料は、月額1万6980円です。国民年金保険料は毎年見直しが行われ変動します。過去10年の国民年金保険料の推移は表1の通りです。
国民年金保険料の変遷を基に筆者が作成 平成26年度の保険料が1万5250円で、令和6年度の保険料は1万6980円と、10年間で1500円以上も金額が高くなっています。今後も徐々に値上がりしていく可能性があるでしょう。
国民年金保険料の支払いが免除される制度がある
国民年金保険には、経済状況が厳しい人が納付を免除できる制度が設けられています。また、納付時期を延長してくれる制度もあります。 免除の対象となるのは、学生やフリーター、自営業、フリーランスなど、20歳以上60歳未満の人です。免除制度は、全額・3/4・半額・1/4とあり、年収によって免除になる割合が異なります(表2)。
免除・納付猶予された期間がある場合の年金額を基に筆者が作成 ただし、免除制度を利用すると、保険料を追納しなければ将来受け取れる年金額が減ってしまうため注意しましょう。また、国民年金保険料の支払いの期限を延ばしてくれる制度もあります。納付猶予制度を利用できる年収の範囲は、以下の方法で計算します。 (扶養親族等の数+1)×35万円+32万円 一時的に支払いが難しい場合は、納付猶予制度の利用を検討しましょう。