おばんざい、鉄板割烹、ワインレストラン。小山薫堂イチオシの京都の店3選
京都にも居を構え、東京と京都の2拠点生活を「誰よりも謳歌している」小山薫堂さんは、京都のレストラン事情は東京とはまったく違うと言う。 【写真10点】小山薫堂イチオシの京都の店3選
小山薫堂が呑んで食べる京都の流儀
「東京では予約がなかなか取れないお店が人気ですが、京都は予約がちゃんと取れるお店が人気です。京都では『何ヵ月も前から予約してまでよう行かへん』と言う人がほとんど。だから食べに行きたい時に行けるお店のほうが好まれていて、東京の人ほどグルメサイトの点数も気にしない傾向があります」 では、京都ではどうやってお店を開拓すればいいのか。小山さんは「知っているお店から独立した若手料理人のお店だったらハズレはありませんが、誰かに連れていってもらうのが一番いい。そのためにも食の好みが合う地元の友人をつくることが大切です」と指南する。 そんな小山さんが京都で今、気に入っているお店が、三条にある『和◯輪』だ。 「家庭料理研究家の女性が営んでいる小さなお店。京都の知人が『薫堂さんはきっと好きだと思う』と言って連れていってくれた、京都のディープな面白い人たちが集まってくるお店です。料理は本当に普通のおばんざいで、どれも美味しい。紹介制ですが、会員名簿があるわけではなくて、1回誰かに紹介してもらったら、次からは自由に行けるようになるシステムです」 そしてもう一軒が鉄板割烹の『祇園 一道』だ。 「京都はお肉が美味しいので、いい鉄板割烹があるんですが、ここはお肉のステーキだけでなく『トリュフ焼きそば』や『ミニバーガー』も美味しい。料理にオリジナリティがあって、シェフも楽しい。1度行ったらまた行きたくなること間違いなしのお店です」 また、小山さんには京都ならではのとっておきの楽しみ方があると言う。 「京都は狭いエリアにお店が集中しており、はしごするのがお薦めです。僕がこの一年で行ってよかったのは『祇をん 尚』。カウンター7席のフレンチで、祇園あたりで飲んでいてちょっと小腹が空いた時に寄るお店です。ここはかなりクラシカルなフレンチなんですが、アラカルトで注文できるので、『黒鮑のコンフィー』だけ食べて、白ワインを飲んで、また次のお店に移るというのが僕のパターン。花見小路からすぐという抜群の立地の割にあまり知られていませんが、祇園の芸妓さんの間では人気です。 はしごのコツは予約なしで入れるお店のカードをたくさん持っておくこと。例えば『早い時間は予約制だけど2回転目は予約を受けていない』というお店は、遅い時間なら入りやすいですし、『テーブル席は予約を受けているけどカウンター席は予約を受けていない』というお店は、カウンターに空きがあれば入れます。京都ではしごする場合は、そのあたりもチェックしてみるといいと思います」