〔NY外為〕円、156円台前半=4カ月ぶり安値(14日)
【ニューヨーク時事】14日のニューヨーク外国為替市場は、一時1ドル=156円41銭に下落し、7月下旬以来4カ月ぶりの円安水準を付けた。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が同日の講演で、利下げを急ぐ必要がないと発言したことを受け、円売り・ドル買いが優勢となった。 午後5時現在は156円23~33銭と、前日同時刻(155円45~55銭)比78銭の円安・ドル高。 パウエル氏は堅調な米景気を踏まえ、利下げを急ぐ必要はないと指摘。政策金利の見通しについては「指標と経済見通し次第だ」と強調した。市場では利下げペース鈍化で日米金利差が開いたままの状態が当面続くとの見方から、円売り・ドル買いの流れが再び強まった。 トランプ次期大統領が掲げる輸入品への追加関税などインフレを助長しかねない政策を念頭に置いた円売り・ドル買いの勢いはいったん弱まったが、パウエル氏の発言をきっかけに「12月の利下げ期待が剥落した」(邦銀)との受け止めが広がった。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0525~0535ドル(前日午後5時は1.0560~0570ドル)、対円では同164円36~46銭(同164円17~27銭)と、19銭の円安・ユーロ高。