MIXIが挑む! “モチベーションを誘発する”組織開発 デザイン職独自の評価指針策定と狙い
デザイン職に特化した評価指針の策定
MIXIには、全職種共通の人事制度ルールブックがある。このルールブック自体はとてもよくできているが、全職種共通なので抽象度が高い。このため、デザイン職に特化したものに翻訳する必要がある。 また、昨今デザイン職においては、大きく分けて2つの問題がある。 1. デザインに期待される領域が拡張し続けている:ここ5~10年、デザイナーが学びながら成果を出さなければいけない分野が広がっているため、仕事の中でメンバーをどうマネジメントするかは難易度が高い。 2. デザインの表現や演出、制作の専門性が深まり続けている:テクノロジーが発達したことにより専門性が深まってきているが、マネージャーがその新たな技術などを評価しなくてはならないため、マネジメントの負担が増え続けている。マネージャーが勉強しているかいないかで差が出てしまう。 ┌────────── こうした状況下で、全体としてマネジメントの負担が増え続け、エラーが起こりやすくなっています。そこで、マネジメントの負担軽減のためにも、若手が自ら成長するための環境をつくるためにも、人事制度ルールブックを翻訳する形でデザイン職独自の評価指針をつくることになりました(横山氏) └──────────
全職種のルールブックはG1から6まで(数字が大きいほど上位)の、6つの等級で定義されている。以下の図では、グレーの部分にあたる。これに対して、オレンジがデザイン職の定義で、こちらはJuniorからJediまでの6段階で割り振った。
さらに、デザイン職向けの評価指針は、「視座」と「スキル」と「登り方」という、3つの項目で構成している。
「視座」とは 高くなるほど見晴らしが良くなり、影響範囲を見据え、物事の本質をより理解し、デザインに向き合う力のこと。「スキル」は 高くなるほどデザインの品質や技術が向上するとともに、より抽象度の高いものもデザインしていける力。「登り方」は、次のグレードに上がるためのコツを見つける力。これらの3つを定義している。