【独自解説】不信任案可決へ― 辞職か、議会解散か…斎藤知事に残された『4つの選択肢』 ここに至る全ての原因は初動?専門家指摘「当時の知事は“戦闘状態”みたいな感覚」「常識から外れてしまうぐらい発想が歪んでしまった」
選択④は、『W選挙の可能性』です。10日以内に議会を解散、かつ辞職するという選択です。この場合でも県議会議員選挙・知事選挙が必要ですが、恐らく同日選挙となり、選択②の約34億円よりはやや減額になる見込みです。 白鳥教授によると、「斎藤知事が『県民からの負託』を重要視し、知事も議員も両方、もう一度民意を問うケース。この場合、出直し選挙の可能性が高い」ということです。 Q.選択①『辞職』・選択②『議会の解散』・選択③『失職』・選択④『議会の解散+辞職』、この中で一番可能性が高いのは? (白鳥教授) 「選択②『議会の解散』だと思います。その間は知事を辞めなくていいので、まずは議会を解散する。議会の構成はあまり変わらないと思いますが、場合によっては、ひょっとしたら新しい議会で知事を支持する人が多くなる可能性もあります。ただ、この選択肢が一番お金もかかります。“知事を辞めたくない”というところが先に出ているので、まずは『議会が間違っている』ということを出してくると思います」
■「人の命の重さを感じての涙であってほしかった」前回選挙で斎藤知事を支援した兵庫県議団幹事長を独自直撃
斎藤知事は2024年9月11日(水)の会見で、涙を浮かべながら「自分自身に対して悔しい」と述べました。涙の理由について、「元幹部職員が亡くなった後悔などは含まれていないのか?」と記者から質問が飛びましたが、斎藤知事は「自民党や維新の会との、これまでの経緯に対して」と説明しました。
そんな斎藤知事が選ばれた2021年の兵庫県知事選では、候補者を巡り44人の自民会派が分裂。県議33人が当時の金澤前副知事を支援したのに対し、県議11人が支援した斎藤知事を自民党本部が推薦するという“捻じれ”も起きました。
前回の知事選で斎藤知事を支援した自民・県議団の北野実幹事長は、「支援したときは若い世代が県政を引っ張る良さを感じ、期待した。なぜ、こんなことになったのか。涙を流していただくならば、県民に対して、また人の命の重さを感じての涙であってほしかった」と話しています。
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