＜立川競輪場＞優勝して賞金ボードを掲げる山口拳矢

　大阪・関西万博協賛、立川競輪開設73周年記念G3「鳳凰賞典レース」の決勝戦が7日、12Rで争われ、山口拳矢（28＝岐阜・117期）が番手捲りで優勝。2023年7月の名古屋記念以来、G33勝目を挙げた。2着は郡司浩平、3着には平原康多が入った。 　赤パンを脱ぎ、巻き返しを期す25年。上下黒の2番車で挑み、最高のスタートを切った山口は「本当にすっごい久々の感じがする。うれしいです」と素直に喜んだ。 　1つ年上の藤井侑吾が気迫の突っ張り先行で絶好の展開に。最終2角ではS班・郡司浩平が猛烈なスピード捲ってきた。その動きに合わせて番手捲り。前回の落車による左肩の違和感は消えていなかったが、気迫で郡司を振り切り勝利をもぎ取った。「後ろを見た時には郡司さんが真後ろくらいにいたので、何もできずに出ていった。本当にタテに踏んだだけ。優勝したのは侑吾さんの気持ちに応える最低限の結果」とラインに感謝した。 　昨年はS班だったが0V。今年は違う。「昨年の成績は忘れて、ゼロからつくり直していくのをテーマにしていた。おととし以上の成績を考えている。これで記念は1個獲ったので、あとはタイトル。もう1回獲りたい」と力強く宣言。年が明けるとともに、拳矢の逆襲劇も幕を開けた。 　◇山口　拳矢（やまぐち・けんや）1996年（平８）1月26日生まれ、岐阜県大垣市出身の28歳。私立大垣日大高卒。20年5月プロデビュー。通算成績は361戦151勝。父は幸二（62期＝引退）、師匠はおじの富生（55＝岐阜・68期）。１㍍66、70㌔。血液型Ａ。