東京Vユースvs湘南U-18

　互いに欲しいのは勝点3。4チームで争われるグループステージにおいて1位だけが準々決勝に進めるため、初戦を落としている東京Vユースと湘南U-18にとって求めている結果は明確だった。しかし――。互いに望んでいた勝利は得られず、最終節を待たずに大会から姿を消すことが決まった。 【フォトギャラリー】東京ヴェルディユース vs 湘南ベルマーレU-18 　7月23日、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の2日目が行われ、山口県の山口きらら博記念公園サッカー・ラグビー場では東京ヴェルディユースと湘南ベルマーレU-18が対戦。序盤から主導権を握ったのは東京Vで、ボールを動かしながら左ウイングのFW川村楽人(3年/トップ昇格内定)、右ウイングのMF半場朔人(3年)を中心に相手ゴール前に攻め込んだ。しかし、決定打が繰り出せない。ペナルティエリア内に入っても最後の精度を欠き、チャンスを作れなかった。それでも、22分にエースが魅せる。ショートカウンターで左サイドを抜け出すと、川村が一気に加速してゴール前へ。左足を振り抜き、待望の先制点をもぎ取った。 　リードを奪って東京Vが勢いに乗るかと思われたが、攻めあぐねてしまい、徐々にトーンダウン。すると、湘南がボールを運べるようになっていく。中盤でキャプテンの篠崎清輝(3年)を中心にセカンドボールを拾うと、縦に速い攻撃で相手陣内に進入。シュートに持ち込むシーンも増え、良い形で前半を終えた。 　後半に入ってもボールを保持する東京Vに対し、湘南が襲い掛かる。右SB山崎翔流(3年)も積極的に高い位置を取り、攻撃に厚みを加えていく。すると、57分に結実する。MF今澤百助(2年)が左足でシュートを放つと、GKのこぼれ球にMF杉浦誠黎(2年)が反応。最後はU-16日本代表のFW葛西夢吹(2年)が押し込んで試合を振り出しに戻した。 　以降も焦りの色が見える東京Vに対し、湘南U-18が中盤でボールを回収しながらショートカウンターでゴール前に迫る。しかし、最後まで1点が遠く、1-1のまま試合終了のホイッスルが鳴った。 　この結果、東京Vユースと湘南U-18の敗退が決定。準々決勝行きのチケットは勝点6の名古屋U-18と勝点3の愛媛U-18が争う形となり、25日の最終節で前者が東京Vユース、後者が湘南U-18と対戦する。 （文・写真＝松尾祐希）