新鋭アーティスト、杉山日向子が新作で伝える「今の自分を肯定すること」の大切さ
WWD:ヘルメットをかぶっているプロフィール写真はインパクトがあります。ヘルメットを被るというところで、何かから自分を守りたいとか闘うっていう思いもあったんですか?
杉山:そこまで深い意味はなくて、作品用に撮った写真の中から没になった写真をそのままアーティスト写真にしています。なんか、かっこいいかなという感じで。
WWD:「Self Perfume 」 や「令和スナイパー」などタイトルもかなり面白くて、モノボケの話からも、お笑い好きの要素を感じます。やっぱりお笑い好きですか?
杉山:お笑い好きですね。今は例えば炎って芸人が好きです。新作を書いている時も「霜降り明星のANN」を聴きながら描いてました。
「絵を描く以外の仕事もやっていきたい」
WWD:以前、他メディアのインタビューで絵を描くのをやめようと思ったと話されていましたが?
杉山:多分このまま描かなくなるんだろうなっていう時期はありましたね。少し前はアートバブルで、若手の作品もすごく売れるみたいな感じだったけど、私の作品って、自画像というのもあって、小さい作品がたまに売れるぐらいでした。やっぱり売れても売れなくても描き続けるってことが、自分では難しいなってすごく実感して。このまま展示にも呼ばれなくなって、作品も売れなくなった時に、続けられるかって言われたら 現実的に無理だなって思いますし。そのインタビューの時も、多分そういう気持ちで言ったんだと思います。
WWD:今後、自画像以外の作品に挑戦したいという気持ちもありますか?
杉山:作品としては、自画像を描き続けたいとは思いますが、仕事としてはいろいろやっていきたいです。絵以外でも、立体や写真、アートディレクションにもすごく興味があります。ファッションも好きなので機会があったら、ファッション関連の仕事もやってみたいです。
PHOTOS:TAMEKI OSHIRO
■「Hinako Sugiyama solo exhibition “Mirror Play”」 会場:パルコミュージアム トーキョー(PARCO MUSEUM TOKYO) 会期:12月20日~2025年1月13日 時間:11:00~21:00 ※入場は閉場の30分前まで。最終日18時閉場 住所:東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ4階 料金:無料 https://art.parco.jp/museumtokyo/detail/?id=1620