【闘病】20歳の若さで「脳出血」、救急搬送へ 脳動静脈奇形が見つかり開頭手術
「脳動静脈奇形」という病気を知っていますか? 脳動静脈奇形は、脳の中で、動脈と静脈が直接つながってしまう先天性の疾患です。 【イラスト解説】脳出血も含まれる「脳卒中」の前兆・5つの初期症状 話を聞いた木原さん:は、大学2年生のときにこの疾患と診断されたそうです。一人暮らしで心細い状況の中、どのようにこの疾患と向き合ってきたのか、詳しく話を聞きました。
なかなか消えない頭と首の痛み…… 思い切って救急車を要請した
編集部:まず初めに、木原さんが抱えている病気について教えていただけますか? 木原さん:脳の血管の奇形で、血管の本数が数本多く、動脈と静脈が毛細血管を介さず直接繋がってしまっている疾患です。脳出血やてんかん症状で発見されることが多いとされています。 いまだに原因は解明されておらず、先天性の疾患だと考えられています。私は「ナイダス」と呼ばれる血管の塊が左側頭葉にあり、通常より脳血管が3本多く、それらがほかの脳血管に負担をかけることで出血したと告げられました。 編集部:病気が判明した経緯について教えてください。 木原さん:夜中に飲食店でアルバイトをしている途中で、急に後頭部から首の後ろにかけて痛みが襲いました。 その後、帰宅してしばらく休んだものの、痛みが消えなかったので、救急車を呼びました。造影剤を使用したCT検査の結果、出血と脳動静脈奇形らしき異常血管が見つかりました。 当時は救急車を呼ぶか迷いましたが、大学進学で九州から京都に来て一人暮らしをしていたため、自宅で1人倒れて助けを呼べなくなるのは危険だと感じ、救急車を呼ぶ判断をしました。 編集部:賢明な判断でしたね。自覚症状などはあったのでしょうか? 木原さん:救急車で運ばれた日の4日前に、お風呂場から脱衣所に出た瞬間に、先述と同じような痛みがありました。 その時は5分ほどで痛みがなくなったため、特に病院を受診することはなかったのですが、おそらくその時も出血していたのだと思います。それ以前は、自覚症状はまったくありませんでした。