久保建英、ビッグクラブ移籍へ「勝負の年」に好スタート 「最適解」はどこだ?
1月5日、レアル・ソシエダ(以下、ラ・レアル)は、2025年最初のゲームを戦った。スペイン国王杯、ラウンド32で3部のポンフェラディーナと戦い、敵地で0-2と勝利を飾った。悪くない1年のスタートをきれた、と言えるだろう。 【画像】2026年ワールドカップのサッカー日本代表メンバー予想 久保建英は後半から出場し、ラ・レアルの勝利に貢献している。相手ゴールへの推進力を出す、という点で傑出していた。ドリブルやランニングでスピード、パワーを生み出し、複数の敵を引きつけ、前にボールを運び、相手の動揺を生み、それが後半の2得点につながった。アディショナルタイム、カウンターからの絶好機を決めていたら、満点の出来だったと言えるだろう。 「思った以上の苦戦で、もっと早く出すべきだった」 そんな意見もあるだろうが、ポンフェラディーナは過去10年、2部が主戦場で、昨シーズンは3部での戦いながら昇格プレーオフに勝ち進んでおり、伏兵と言える。ラ・レアル戦も、特に守りに入ることはなく、一度や二度ではない決定機を作っていた。 そもそも、国王杯とはそういうトーナメントである。極端に守備を固める文化もなく、"サッカー"でやり合える。しかも1部のチームは敵地(スタジアムによっては芝生の状態が悪く、ピッチも小さい)で戦い、メンバーを落とすのが通例で、士気の違いは歴然としており(勝っても実入りは少なく、日程が過密になる)、"波乱が通常運転"なのだ 今シーズンも、すでに1部のビジャレアル、アラベス、ジローナ、マジョルカ、バジャドリードが3部の相手に敗退。同じく、セビージャ、ラス・パルマスが2部に敗れ去っている。ラウンド32を勝ち上がったアスレティック・ビルバオも、3部のログローニョにスコアレスドローからのPK戦にまで持ち込まれていた。レアル・マドリードやバルセロナもかつては3部に敗れているし、勝ち上がるのは簡単ではない。 逆説的に考えれば、そうした展開のカップ戦でも勝利へのギアを上げられた久保は、地力を示したと言えるだろう。