ソニーの車載センサー技術は、周囲をぐるっと見張って危険回避
幕張メッセで開催中のデジタルイノベーション総合展「CEATEC(シーテック)」。 ソニーのブースでは「Hello, Sensing World!」をテーマに掲げ、さまざまなジャンルの最新センシング技術を展示しています。デジカメで培われたソニー製センサーの秀逸さはよく知られるところですが、それを実際の生活にどう役立てていくかを具体的に紹介していました。 【全画像をみる】ソニーの車載センサー技術は、周囲をぐるっと見張って危険回避 目玉は「Safety Cocoon」と名付けられたコンセプトカー。これはカメラとAIを連携させて、前後左右の周囲360度を検知しながら、早期に危険回避行動を支援するシステム。運転支援や自動運転がより本格化するこれからのモビリティを見据えた技術といえます。今年のCESでの展示が国内でもお披露目されました。
周囲360度を常にモニタリング
前方を検知する車載イメージセンサーは、業界最多の1742万画素。高画素のカメラを使うことで、道路状況や車両、歩行者などの認識範囲をより遠距離まで広げることができます。障害物の形状や位置を高精度で検知し、カメラとLiDARの組み合わせによって、暗所などさまざまなシチュエーションにも対応します。 またクルマの外側だけでなく、キャビン側にもカメラを搭載して、運転者や同乗者の状況をモニタリングする技術も紹介。ドライバーの姿勢や手足の動きもトラッキングできるので、安全性アセスメントへの対応のほか、長距離トラックやタクシーなど職業ドライバーの健康管理など、さまざまな発展性が考えられそうです。 「コクーン」を名乗るだけあって、繭のように安全性の高いモビリティが生まれる予感大。これが実装されれば、運転の負担もかなり軽減されるでしょう。 ソニーはホンダと共同でモビリティ分野にも進出していますが、クルマとAIを重ね合わせたこの技術は、他社にもどんどん供給されていってほしいところです。
巽英俊