ランチュウ全国品評大会、富山県勢が全3部門で最高賞 村上さん(砺波)総合2連覇
親魚の部は冨樫さん(上市)、当歳魚の部は水野さん(富山) 今秋、京都市で行われた金魚の一種「ランチュウ」の全国品評大会で、県勢の3人が全3部門でそれぞれ最高賞の優等一席に輝いた。このうち、砺波市鷹栖の会社員、村上一茂さん(62)は総合2連覇を達成。3人は村上さん宅に集まり、健闘をたたえ合った。 ランチュウは、背びれのない丸い体形で頭部にこぶがあるのが特徴で、「金魚の王様」と呼ばれる。 全国品評会は全日本らんちゅう愛好会が主催し、46回目の今年は10月に開かれた。3歳以上が対象の「親魚の部」「2歳魚の部」「当歳魚の部」の3部門あり、色彩や尾の形、うろこの並び方などを審査して優雅で気品のある魚を決める。各部門の上位5位は「優等」として選ばれる。 優等一席を獲得したのは2歳魚の部が村上さん、親魚の部が上市町北島の会社員、冨樫昇さん(61)、当歳魚の部が富山市大江千新町の会社員、水野良治さん(73)。3人は、同愛好会石川支部の直江浩一支部長から譲り受けた魚をもとに繁殖させ、大切に育ててきた。
村上さんはケースに入れて自宅の庭に置いていた出品候補の10匹が直前に獣に襲われ全滅。上位入賞を諦めかけたが、繁殖に使う予定だったお気に入りなど15匹を出した。3部門で計6匹が優等に選ばれ、総合2連覇を決めた。「大好きな魚を高く評価してもらえた」と喜んだ。 冨樫さんは全国品評会に初出品ながら、ライバル多数の部門で最高賞をつかんだ。相撲の番付になぞらえ優等一席は「大関」とされ、親魚の部で3大会連続の大関になると「横綱」に昇進する。「優等一席に選ばれ驚いた。横綱もなれたらいい」と語った。 水野さんは13年ぶり2回目の優等一席を獲得。夏頃から魚の体のバランスや色彩の良さに手応えを感じており、納得の結果だった。「久しぶりでうれしい。いつかは総合優勝したい」と意欲を燃やした。