欧州で人気のキャンピングカー VW新型「カリフォルニア」世界初公開! 両側スライドドア新採用で右ハンドルの国の使い勝手が向上
カリフォルニア初のPHEVを用意
独VW(フォルクスワーゲン)商用車部門は2024年5月7日、新型「CALIFORNIA(カリフォルニア)」を世界初公開しました。 【画像】VWのキャンピングカーが激進化! 新型「カリフォルニア」を写真で見る(27枚) 欧州市場では同年6月に先行受注が開始され、同年下半期に納車が開始される予定です。
カリフォルニアとは、VWのミニバン「マルチバン(Multi-Van)」をベースにしたキャンピングカーで、その歴史は長く、初代は1988年に登場しています。これまで累計28万台以上を製造したという人気のモデルとなっています。 今回、欧州で発表された新型カリフォルニアは、2022年にフルモデルチェンジした新型「T7マルチバン」をベースにしたキャンピングカー仕様で、ロングホイールベースバージョンを元にしています。高さ2mのポップアップルーフを装備するのが特徴です。 全長5173mm×全幅1941mm×全高1990mm、ホイールベースは3124mmというサイズで、先代「カリフォルニア6.1」と比較し全長で269mm、全幅で37mm大きくなっています。ただし全高は変わらず、欧州にある多くの立体駐車場(全高2m以下)にも対応しているといいます。 パワートレインは3種類を用意。140馬力の2リッターディーゼル(TDI)、204馬力のガソリンモデル(TSI)に加え、今回カリフォルニアとして初採用されたのはPHEV「eHybrid」です。 1.5TSIエンジンとモーターを組み合わせたシステム出力は245馬力で、4MOTION(4輪駆動)を備えた、VWグループ初のMQBモデルとなっています。最大2000kgの牽引能力も備えています。 ボディカラーは2トーンを用意、カラフルな展開となっているのも特徴です。 リビングエリアとキッチンエリアは完全に新設計。カリフォルニアとして初めてキッチン側(左側)にもスライドドアが装備されました。これにより、周囲のスペースを拡張して利用可能になり、大自然の中でのキャンプに新たな可能性が加わるといいます。 従来はすべて右側にスライドドアを設け、メインの入り口は右側になっており、キャンプチェアや折りたたみテーブル、タープなどもクルマの右側に取り付けられていましたが、両側スライドドアを採用しキッチンエリアを車両のさらに広報に配置したことにより、左側にもスペースができ、これまで以上に多用途性が上がっています。 この左側スライドドアは英国やオーストラリア、ニュージーランドなど右ハンドル市場にもさらなる利点をもたらし、ユーザーは舗装側から安全に乗降できるようになりました。 エントリーレベルの「ビーチ」から最上級グレードの「オーシャン」まで、5つのバージョンを用意。すべてポップアップルーフを備え、4人が就寝可能です。 最上級グレード、オーシャンは4人乗り(ビーチは6人乗り)で、運転席と助手席のシートヒーター、補助エアヒーター、オートエアコン(クライマトロニック)、大型エアコン、荷物室の上のルーフ収納ボックスと簡易キッチン、屋外折りたたみテーブル (屋内およびワークトップの拡張としても使用可能) と、屋外に電気コンロ用の追加の230Vソケットが付いています。
※ ※ ※ 新型カリフォルニアの日本での販売は未定ですが、これまで歴代カリフォルニアの正規輸入はされていない(並行輸入車のみ)ため、導入の可能性は少ないと思われます。
VAGUE編集部