J湘南・曹監督の認定されたパワハラと謝罪会見の中身とは?
Jリーグは曹監督にけん責と公式試合5試合の出場資格停止を、ベルマーレにはけん責と制裁金200万円の処分をそれぞれ科した。一部スポーツ紙で疑惑が報じられた直後の8月13日から活動を自粛している曹監督は、これまでベンチに入らなかった5試合で出場資格停止処分が相殺される。 一連の動きを受けて、ベルマーレも4日夕方に神奈川・平塚市内で記者会見を行った。当初は眞壁潔代表取締役会長、水谷尚人同社長の2人が対応する予定だったが、自らの希望で曹監督も急きょ出席。3-2で勝利した8月11日のジュビロ磐田戦以来、53日ぶりに公の場に姿を見せた。 憔悴した表情の曹監督は深々と頭を下げてから、パワハラと認定された自身の言動の被害者、ベルマーレの支援者、ホームタウンのサポーター、Jリーグ関係者、そして日本中のサッカーファンへ謝罪。そのうえで、どのような内容でも真摯に受け止めると決めていた制裁をこう位置づけた。 「(パワハラの)受け手の人たちが何を感じたのか、ということにもっと思いを馳せて、自分自身、指導の教訓としていかなければならないと思っています。みなさまのご指摘やお声を、自分自身が突っ走ってきた指導者人生を振り返る大きなきっかけにしなければいけないですし、全身全霊をかけて内省を深めて、自分が犯した事象に向き合い、乗り越える努力を自分なりにしていきたい」 前述したようにJリーグから科された出場資格停止処分はすでに相殺され、ホームのShonan BMWスタジアム平塚に川崎フロンターレを迎える、6日の明治安田生命J1リーグ第28節から指揮を執ることは可能になる。しかし、眞壁会長は曹監督の進退およびクラブ独自の処分を保留した。 「みなさんご存知のように、曹監督のサッカーは選手、スタッフ、ファン・サポーターだけでなく、曹監督自体のパワーが生まれてないようではとても指揮を執れない。今回の通知を受けて、難しい状況に向き合って検討していきたい」 こう語る眞壁会長は、50日を超える活動自粛中に精神的に落ち込み、造詣の深かったヨーロッパのサッカーをテレビ観戦する気すら失せていた曹監督と何度も会話を重ねてきた。