【韓国】10月のICT輸出22%増、半導体好調続く
韓国産業通商資源省の14日発表によると、2024年10月の情報通信技術(ICT)分野の輸出額は208億米ドル(約3兆2,479億円)と、前年同月比で22.0%増加した。半導体や携帯電話など主要品目が2桁の伸びとなった。 品目別で見ると、半導体は人工知能(AI)市場の成長やIT機器市場の回復などで39.9%増の125億5,000万米ドルとなり、同月での最高を更新した。メモリーは広帯域メモリー(HBM)など高付加価値品目の需要増などで63.9%増加。システムLSI(大規模集積回路)も13.1%増えた。 パソコンおよび周辺機器(11億2,000万米ドル)は48.4%増加。サーバーやデータセンターへの投資拡大によりソリッド・ステート・ドライブ(SSD)が67.9%増と大きく伸び、周辺機器は50.0%増となった。パソコンはベトナム向けなどが増えて37.8%増だった。 携帯電話(部品含む)は21.2%増の18億2,000万米ドルだった。完成品は欧州や中国向けが2桁以上の増加となり47.2%増となったほか、部品も中国やベトナム向けが伸びて15.9%増えた。 ディスプレーは18億米ドルで21.5%減少。テレビやパソコンなど家電製品の需要が落ち込んでいることが影響した。 ■中国向け9.9%増 輸出先別で見ると、最大の輸出先である中国(香港を含む)は半導体(10.5%増)や携帯電話(23.2%増)がけん引して9.9%増の82億9,000万米ドルだった。サムスン電子やLG電子が生産拠点を構えるベトナムも半導体(64.1%増)や携帯電話(3.4%増)といった主要品目がプラスとなり6.4%増えた。 米国はサーバーやデータセンターの需要を中心に半導体(66.3%増)やパソコン・周辺機器(2.4倍)が伸びて全体では35.6%増加。日本は半導体(10.6%増)やディスプレー(7.7%増)は増えたものの、携帯電話(19.6%減)などが振るわず、全体では7.3%減少した。 一方、全体の輸入額は5.7%増の133億3,000万米ドル、貿易収支は74億7,000万米ドルの黒字だった。