モルガンMUFG、仕組み商品分野でUBSの3人採用-地銀向け強化
(ブルームバーグ): モルガン・スタンレーMUFG証券は、UBS証券でストラクチャード金融商品の組成などに携わっていたバンカー3人を採用する。日本の地域金融機関向けのソリューションビジネスを強化する。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
情報が非公開だとして匿名を条件に語った関係者によると、3人には昨年UBSに加わり、地域金融機関向けビジネスの強化を主導した三浦哲也氏も含まれる。三浦氏はオーダーメードの金融商品作りの専門家である他の2人とともに7月以降、入社する予定だ。
モルガンMUFGとUBSの広報担当者はそれぞれコメントを控えるとしている。
少子高齢化や低金利を背景に厳しい経営環境にある日本の地方銀行などは、収益基盤強化のため有価証券運用を拡大しており、外資系金融機関が得意とする仕組み商品にも投資している。
仕組み商品は、商品性が複雑でリスクが高い分、リターンも比較的大きい。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の伴英康氏は、金融政策の正常化へ向けた日本銀行の動きで「金利は上昇しているが、利回りが取れる商品へのニーズはなくなってはいない」と述べた。
UBSは先週、ソリューションビジネスを強化するため、ゴールドマン・サックス・グループでマネジングディレクター(MD)を務めた王穂澄氏を東京で採用。顧客の求めるリスクやリターンに見合ったデリバティブを組み込んだ投資商品の組成などを強化している。
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Takashi Nakamichi