【エリザベス女王杯】シンティレーション充実一途!しなやかな伸びラスト1F11秒7
府中牝馬S2着のシンティレーションは美浦Wコースで馬なりのまま楽々と併入。勢いに乗ってG1に初挑戦する。 シンティレーションの充実度を表す良質な追い切りだった。ホウオウシェリー(3歳2勝クラス)とのWコース併せ馬。僚馬を5~6馬身追走する形で最終リハは幕を開けた。序盤はゆったりしたラップ。それでもしっかり我慢が利いてリズムは一切崩れない。3~4角での加速はスムーズ。直線は抑え切れない手応えだ。四肢の回転は速く、しなやかな伸び。余力を残したまま僚馬と併入した。 タイムは5F68秒7~1F11秒7。1週前追い(5F66秒9~1F11秒6)に比べると物足りなく感じるが「先週ハードにやったので、心身ともに整えるだけだった」と池上師は順調ぶりをアピール。また、中3週というタイトなローテーションについても「前走後は短期放牧に出た。前走の疲れはない」と意に介さなかった。 22年フラワーCで3着に好走した素質馬。だが、その後は秘めたる実力を発揮できないレースが続いた。未熟なシンティレーションが変わったのは今年の春。「体に実が入ってきたし、徐々にコントロールが利くようになった。そこから能力の高さ、片りんが見られたかな」。夏の新潟、牡馬相手の3勝クラス(新潟日報賞)で勝利をもぎ取ると、前走府中牝馬Sでは上がり3F32秒8の剛脚で強敵相手に2着。初のG1出走にこぎつけた。 「毎回驚かされる馬。今回も僕をびっくりさせる走りを見せてほしい」。中3週、初の2200メートル、長距離輸送。幾多の困難を乗り越える力が今のシンティレーションには備わっている。