3人息子の母、結婚19年の52歳女優が明かす夫婦関係「夫は“脱ぎ”になろうが人を殺そうが…」
『冷たい熱帯魚』で演じたエキセントリックな役
――マグマの時期は、映画で言うと『冷たい熱帯魚』の頃でしょうか。 黒沢:はい。あの時が赤のピークです。あの作品をきっかけに、エキセントリックな役はやり切ったな思いましたから。だからすべてをやります、集大成という意味で取り組みました。それが『冷たい熱帯魚』でした。その後は、ようやく今は普通のお母さんの役であったり、そういう色を出せるところまで来れた。導いてもらった意識はすごくあります。 ――ちなみに今の炎の色は? 黒沢:ブルーのような紫のような感じです。もしくは紺に近いかも知れません。若い頃もそうでしたが、自分の感情がだいたい色で出てきます(笑)。
結婚20周年を控えて
――来年は結婚20周年だそうですが、振り返ってみてどのような歳月でしたか? 黒沢:梅沢は「俺は黒沢あすかと結婚する」と最初に言っていました。今、その言葉に嘘はなかったと感じます。わたしが仕事がないときは奥さんとして母として務め、あるいは親戚付き合いをしてくれてありがとうと伝えてくれました。 黒沢あすかとしての仕事が来たときは、脱ぎになろうが人を殺そうが、「どんどんやってきて」と。だからちゃんとバランスよく生きさせてもらっているなと。そういう20年でした。 ――私生活では更年期が大変だったと、以前女子SPA!でもインタビューでお答えになっていましたが、パッと解消されたそうですね。 黒沢:仕事でも人生でも新しい道を切り開こうと考え始めてからは、自分が何気なく観ていたテレビ、何気なくスクロールしていたスマホのSNS、いろいろなところから「あ!」と思えるヒントなり、答えに巡り合えるんですよね。そうすると、それをやってみよう、試してみようという方向に導かれていくことは、多々ありましたね。
生きることには“はてな”が大事
――ヒントや正解が転がっていることに気付けなかったわけですね。 黒沢:きっとそうだと思うんです。向こうのほうからやってくる感じですかね。「ほら、こんなのもあるよ」みたいな。自然と自分の前に出てくるんです。もちろんそこに至るまで答えを知りたい、知りたいとさんざんあがいてるのですが、次の段階では向こうからやって来る。切り開いていくと、こういうことになるのかなと。 ――待ってるだけではダメなんですね。自分から探しにいくことが何より大切だと。 黒沢:なので常に生きることには“はてな”が、なんだろうと疑問に思うことが大事なんだなと。自分の内側だけでなく、外側に興味を持つということが大事ですね。単に年齢を重ねていくと、まわりはどうでもよくなって、自分の内側に籠りやすいなと感じます。世の中は動いてるのに、わたしはこれが好きだだからいいやとなりがちだけれど、外のいろいろなことに興味を持って、飛び込んで行く必要はありますよね。特にこの世界にいるのではあれば、なおさら必要だなと思います。