「常に安定せず、根無し草のように漂っている」ほぼ100%自然体、ふかわりょうという生き方
「むしろ、しがらみや不自由さがあればあるほど、おもしろいものが生まれるんじゃないかと思うんです。『なんでもいい』というのが一番つまらない世界。一番大事なことは、やっぱりおもしろいかどうか。炎上を恐れるだけではなくて、みんながおもしろいと思ってくれるかどうかという視点を、我々芸人は、ずっと持ち続けていないと」 大御所と呼ばれる芸能人たちに共通する要素は、「軽みと重みを両方持っていること」だと分析する。 「見ているとすごく軽い気持ちになるんだけど、画面としては彼らがちゃんと重石になっている。近頃は、お笑いでも、コメンテーターでも、いかにリラックスしてやっているかということに、お茶の間がすごく敏感な気がしますね。力を入れたものじゃなくて、自然であること。そこに笑いの爆発がないとしても、自然な流れを見ていたいんじゃないかな」
「結婚していないと、笑いづらくなる」
ふかわを慕う後輩のひとりで、同じ事務所のアンガールズ田中卓志は、愛情たっぷりにこう語る。 「ふかわさんは、俺らのデビュー当時から、きちんと褒めて、ちゃんと叱ってくれる先輩でした。一緒に海にいったとき中学生に砂を投げられたりっていうのがあって、それはカッコ悪かったですが、それ以外は全部カッコ良かった(笑)」 二人とも、未だ独身だ。最近は、結婚について周囲から聞かれることも、せっつかれることもなくなったというが……。
「出川さんに言われたんですけど、このくらいの年になると、結婚していないと、笑いづらくなると。どこか悲しみが見えてしまうと。結婚したほうが損しないぞ、という感覚、これは多分間違ってないと思う。だからふかわさんも俺も、結婚したほうがいいです、なるべく(笑)」 ふかわは苦笑する。 「結婚していないことをエンタメのツールにはしたくないですけど、田中のアドバイスはしっかりと胸に留めておきます、意外と後からじわじわと効いてくるので。軽い一言でもけっこう本質を突いてきている場合もありますから。ありがたいですよ、そういう存在が」