【箱根駅伝】駒澤大主将・篠原倖太朗「やってきたことは無駄じゃない」個人の力を紡ぎ結束力の強いチームを目指す
2025年1月2、3日に行われる第101回箱根駅伝。 前回2位で史上初となる2年連続3冠を逃した駒澤大学は、2年ぶりとなる箱根の頂へ再起を目指します。 【画像】同じ駒澤大で全日本大学駅伝では驚異の猛追を見せた山川拓馬選手にも注目 100回大会が終わった翌日の1月4日、チームを率いる藤田敦史監督が今季キャプテンに指名したのは、篠原倖太朗選手でした。 前回節目の第100回大会では、1区で区間歴代2位となる1時間01分02秒を記録し区間賞を獲得。3区を走った2年時から3年連続の箱根駅伝出場を目指します。 そんな篠原キャプテンが掲げた今季スローガンが「『原点と紡』~勝利への執念~」。 篠原選手はスローガンに込めた思いを「自分の中で印象が強い先輩たちを自分が今受けついでいる、紡いでいる。自分も後輩たちに紡いでいってほしいと思いがあってつけた」と説明し、先輩たちから受け継ぐ強い駒澤を強調しました。 藤田敦史監督は昨季、それまでチームを率いていた大八木弘明監督に代わって、監督に就任。監督2年目となる今季、キャプテンに指名した篠原選手へ「人望が厚いところがある。練習になっても先頭に立って引っ張る姿がある」と信頼を寄せます。 「もう箱根は始まっていて、どこを任されてもいいように準備はしている」と力強く話す篠原キャプテンは、明るい性格で、後輩の面倒見がよいことで知られ、夏合宿では桑田駿介選手(1年)と伊藤蒼唯選手(3年)を率いて、心肺機能の向上、筋力アップを目的としたポイント練習を実施。最初は桑田選手が先頭でペースを作る役割を担っていましたがうまくつかめず、藤田監督からも「ちょっと速いんじゃないか」と注意を受けます。そこで篠原選手が先頭を交代。すると安定したペースの刻み方を桑田選手に伝えながら設定通りにフィニッシュ。後輩たちの力を引き上げるキャプテンとして背中で示しました。
個人では、今年9月に新潟で行われた「Yogibo Athletics Challenge Cup」5000mに出場し、日本人学生最高記録(屋外)となる13分15秒70をマーク。ライバル・青山学院大の4年生鶴川正也選手が持っていた13分18秒51を上回りました。 この偉業に大八木弘明総監督は「学生記録狙えとは言ったけど、まさかいくとは思わなかった」とご満悦。篠原選手も「苦しかった1ヶ月半くらいがようやく実を結んだと思えばよかった。やってきたことは無駄じゃないと思った。一歩ずつやっていきたい」と話しました。
駒澤大は篠原キャプテンが掲げたスローガンのもと、個人の力を紡いで結束力の強いチームを目指し、箱根の頂を狙います。