[山口県]基準の280倍超の汚水排出疑い UBEを書類送検 宇部市
宇部海上保安署は5日、山口県宇部市小串のUBE宇部ケミカル工場から基準値の280倍超の化学物質を含む汚水を宇部港湾内に排出したとして、水質汚濁防止法違反の疑いで、同社と従業員1人を書類送検した。同署によると、現場海域では魚が死ぬなどの被害は確認されていないという。 送検容疑は7月11日午前10時半ごろ、同工場西地区内のプラント設備を点検中、ナイロン原料などになるシクロヘキサノン原材料のフェノール原液が噴出して工場排出水に混入し、排水基準の280倍を超える1リットル当たり280ミリグラムのフェノールを含んだ汚水を海に排出した疑い。フェノールは刺激性が強いなど有害性がある。 同社から宇部・山陽小野田消防局を通じて連絡のあった同署が立ち入り検査した。フェノールが混入した工場排出水を適切な処理をせずに排水したとみている。